特定街区ってなに?
1961年に創設された制度で、超高層ビルを建設するための手法の一つです。
東京では霞ヶ関ビルや池袋サンシャイン60などに活用されました。
サンシャイン60

このエリアでは主に以下のような一般的な建築規制が特別に指定されます。
建築物の容積率
建築物の高さの最高限度
壁面の位置の制限
さらに、具体的な例を挙げると、大阪の元々電通の本社があった場所、堂島エリアも特定街区になります。
ここは、堂島二丁目特定街区という特定街区に指定されています。
同場所では、先日、日本初のフォーシーズンズホテルとブリリアタワー開発が行われるというリリースが発表されました。このプロジェクトは大阪で初めて「宿泊施設の整備に着目した容積率緩和制度」の適用による、大阪市による特定街区の都市計画決定を受けた開発です。
市の決定によると、容積率の最高限度も1200%と通常よりも大きくなっています。加えて、このプロジェクトは大阪で初めて「宿泊施設の整備に着目した容積率緩和制度」の適用による、大阪市による特定街区の都市計画決定を受けた開発です。
冒頭で、容積率や高さについて、述べましたが、実際どのようになるかを見てみましょう。

この案を見ると、容積率の最高限度は1200%、最高限度は195mととんでもなく大きい数字になっています。
このように、規制がかかっているところに地域地区を定めることで、本来の規制と異なるルールを定められます。
ちなみに、同エリアが特定街区に決定された理由は以下のように述べられています。
堂島二丁目において、国際競争力の強化に資する宿泊施設及びにぎわい・交流機能等の導入、にぎわい施設と一体となった緑や文化に触れ合える高質な歩行者空間の整備とあわせて、良好な環境と健全な形態を有する建築物の建築及び有効な空地を確保すること等により適正な街区を形成し、市街地環境の整備改善を図るため、本案のとおり特定街区を決定しようとするものである。
特定街区計画案
良好な環境を整えて、街を盛り上げようとする計画であることがわかります。
開発プロジェクトは、2020年8月には着工済みで、2024年に竣工予定です。
楽しみですね。
もっと具体的にイメージを掴みたい方は、行政のページを見るのがおすすめです。
例えば、東京都のページでは特定街区のプロジェクト一覧が見れますので、興味のある方は覗いてみてください。
以下のように廃止されているものもありますが、見ていると面白いですよ。

特定街区がどのような時に利用されるのか?具体的なイメージがつくかと思います。
なお、特定街区は地域地区のひとつです。
用語の区別が難しいこのジャンルですが、こちらの記事もわかりやすく解説していますので、よければ合わせてご参考ください。
