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【図解】これでわかる建築確認!流れを徹底解説

建築主が建築物を建築するにあたっては、その建物が建築基準法に適合しているかをチェックしなければなりません。

建築確認とは、その名の通り建築物を確認するためのものです。

建物を建てる時には、家を注文する人と、家を建てる(請け負う)人がいます。

この2人が勝手に話を進められるのか?

答えはNOです。

もし仮に、家を建てた後に、建築基準法違反じゃないか!となったら、お互いに大変困ります。

そうならないためにも、事前に家(建築物)を建てるときには「建築基準法」を守って立ててくださいね。

家が建った後にも、計画通りに建てましたか?そのために現場を確認しますね。

という、工程を経て、家が建てられていくのです。

この一連の流れを建築確認といいます。

建築確認申請は誰がチェックするのか?

さて、その建築確認は、一体誰がチェックするのか?

これは、建築主事、もしくは指定確認検査機関がチェックします。

この後、具体的な流れを説明していきますが、先にここまで出た用語のイメージをしておくことで、理解がはかどります。

しまうまふどうさん
しまうまふどうさん

まずは、登場人物をおさえましょう!

建築主

建築物の工事請負契約の発注者のことです。施主(せしゅ)ともいいます。

建築主さん
建築主さん

家を建てたいから、お願いね!

建築主事

建築確認・検査事務に携わる者で、国家試験に合格し、都道府県の長から任命を受けた者 。建築のスペシャリストのことを指します。

建築主事
建築主事

建物がちゃんと建っているかチェックしますよ!

指定確認検査機関

国土交通大臣または知事が、一定の基準に適合しているときに指定し、確認検査事務等を行う機関です。

一般財団法人や、株式会社のケースが多いです。例えば、こちらのサイトでは、機関が一覧で見れます。

指定確認検査機関
指定確認検査機関

建物がちゃんと建っているかチェックしますよ!

もっと具体的にイメージを掴みたい方は関連記事もご参考ください!

建築主事・特定行政庁とは?わかりやすく解説

それでは、実際に建築確認はどのように行われるのかを見ていきましょう。

建築確認申請の流れ

まずは、建築確認の全体像をまとめます。

以下の表の通りに進みますが、青が、建築主さんの作業赤が行政(建築物をチェックする方)のパートで分かれています。

やり取りをしながら進めていくもの、と考えればイメージしやすいかと思います。

この流れに沿って説明していきますね。

建築確認申請

まずは、建築主工事に着手する前建築主事(又は指定確認検査機関)に確認申請を提出します。

確認を申請する際には、近隣住民の同意を得る必要がありません。

建築主さん
建築主さん

確認申請を提出します。

※実際には、建築主に変わって、設計事務所や建築会社が代行するのが一般的です。

審査

建築主事は、提出された計画が建築基準法に適合する建築計画かどうかを審査します。

建築主事
建築主事

審査しますね〜

これは、7日以内(大規模建築物の場合は35日以内)に審査しなければなりません。

CHECK

建築主さんの申請には、早めに答えてあげましょうね、ということですね。

建築確認・確認済証の交付

建築主事は、内容に問題がなければ、確認済証というものが交付されます。

建築主事
建築主事

問題なかったので、確認済証を発行します。

所在地管轄の消防長の同意を得る必要があります。

建築主事または指定確認検査機関は、建築基準法の規定による許可または確認をする場合においては、建築物の工事施工地または所在地を管轄する消防長または消防署長の同意を得なければ、当該許可または確認をすることができないと規定されています。

建築基準法93条

この確認済証がないと、宅建業者は、物件の販売が出来ません

つまり、まだ未完成だが売りに出ている新築物件というのは、確認済証がある、ということです。

CHECK

ざっくりイメージですが、建築確認は2回あります。

ズバリ、家を建てる前と建てた後、です!申請前に計画が問題ないか、建てた後に、予定通り建てられているか。チェックしなければなりません。

工事

確認済証の交付を受けると、工事にとりかかります。

請負会社
請負会社

工事していきます!

工事の施工者は、工事現場の見やすい場所に、建築主・設計者・工事施工者・工事監理者の氏名または名称なあびに建築確認を受けた旨を表示しなければなりません。

街中でも工事しているところがあったら、通りがかりに見てみてください。このような看板がたてかけてあるはずです。

OTOMO編集部作成

中間検査申請

建築主は、工事が完了から4日以内建築主事に到着するように申請しなければなりません。

全ての建物に建築基準法が必要なわけではなく、一定の基準を満たす物件が対象となります。

建築基準法で義務付けられる中間検査は以下になります。

対象:階数が3以上である共同住宅の床及び梁に鉄筋を配置する工事の工程
特定工程:2階の床及びこれを支持する梁に鉄筋を配置する工程を終えたとき

中間検査

建築主事は、申請受理した後、4日以内に検査して、中間検査合格証を交付しなければなりません。

完了検査の申請

建築主は、工事完了が完了したら、建築主事に対して4日以内に完了検査の申請をしなければなりません。

完了検査

建築主事は申請受理した後、7日以内に検査をしなければなりません。

そして、問題がなければ検査済証を交付しなければなりません。

しまうまふどうさん
しまうまふどうさん

これで、建物の検査は終わりました!

建築物の使用

これで、無事建築確認は終了です。

なお、確認済証・検査済証は必ず保管しておきましょう。

建築主さん
建築主さん

これで念願のマイホームが使えるのね!

なお、200㎡を超える特殊建築物・大規模建築物については検査済証の交付を受けなければ建物を使用したり、使用させたりしてはいけません。

特殊建築物は、ホテルのように不特定多数の人が出入りするイメージの建物です。

しかし、例外的に交付前でも使用できる場合があります。

それが以下2つの場合です。

  • 特定行政庁・建築主事又は指定確認検査機関が、安全上、防火上、避難上支障がないと認めた時
  • 完了検査の申請受理日(指定確認検査機関の場合は、工事完了日 or 検査引き受けを行った日のいずれか遅い日)から7日を経過したとき
しまうまふどうさん
しまうまふどうさん

これ以外の一戸建てなどは、検査済証の交付を受ける前でも使うことができます。

建築確認のまとめ

以上が建築確認申請から建物を使用するまでの流れとなります。

建築確認は、家を建てるため、日本の国土を有効利用するために、重要なものです。

ぜひ参考にしてください♪

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