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徹底解剖!オープンハウスの年収や強みは?【不動産業界を調べ尽くす!】

こんにちは、不動産のOTOMO(@zebrakun24))です。

IT業界出身、現役不動産業界に身をおく筆者が、大好きな不動産業界を調べ尽くすシリーズ!

今回は、「オープンハウス」さんについての企業研究を行います。

実際にどのようなことをしているのか。会社の概要から歴史、平均年収、抑えておきたいポイントなどのデータを紐解いていきたいと思います。

企業研究や、就職・転職の参考にしてください。

2022年4月時点の最新データです。記載情報は、WEBサイトや開示情報(IR)をもとに調査、執筆しています。

オープンハウスの基礎情報と特徴

出典:ホームページ

株式会社オープンハウスの創業は1997年。同年、センチュリー21・ジャパンのフランチャイズ契約から始まりました。

2000年に入ってから、自社新築一戸建て住宅の販売を開始し、2008年には株式会社オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始。2010年にはアメリカ、中国に進出しました。

2012年には、センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約し、今日に至るまで全国各地へ展開、M&Aを行なっています。近年ではプレサンスコーポレーションを連結子会社化し、関西にも進出したことで話題となりました。

2020年11月には「行こうぜ1兆!2023」という計画(2023年までに1兆円を目指す)を立てましたが、なんと事業好調により、最終年度予算を1兆500億円へと上方修正しています。

破竹の勢いで成長を続けており「投資者にとって投資魅力の高い会社」と言われる【JPX日経インデックス400】にも5年採用されています。同業他社では、いちご株式会社もこの分類です。

基礎データ

まずは、会社概要から見てみましょう。

項目詳細
会社名株式会社オープンハウスグループ
設立1997年9月(創業)
代表者代表取締役社長 荒井 正昭
事業内容グループ会社等の経営管理
資本金200億7,008万円
上場取引所東京証券取引所 プライム市場(証券コード 3288)
本社所在地東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング12階
従業員数4,087名(2021年9月末時点)

オープンハウスグループは、2022年時点で関連会社35社で構成されています。

売上と利益規模(直近3年間)

続いて、有価証券報告書から直近の売上・利益を見てみましょう。

回次第25期(2021年9月)第24期(2020年9月)第23期(2019年9月)
売上高(百万円)810,540575,971540,376
経常利益(百万円)97,59077,35754,928
出典:IR資料から (連結財務諸表)

オープンハウスは、2013年に上場し、上場から6年で売上高は5.6倍、当期純利益は7.0倍に。毎年右肩上がりの成長を遂げています。

平均年収と従業員数(直近3年間)

次に、平均給与などを見てみましょう。

項目2021年9月末2020年9月末2019年9月末
平均給与6,448,653円6,556,443円6,420,504円
従業員数1,089人918人825人
平均年齢29.3歳29.0歳29.0歳
平均勤続年数3.2年3.3年3.0年
出典:IR資料から(単体)

平均給与は上記のようになっていますが、WEBサイトによると、平均年齢が20代の上場企業のうち、一番平均年収が高い会社となっています。

OTOMO
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入社5年目での最高年収は2,000万円にも達します。

オープンハウスの事業内容と強み

オープンハウスは、大きく5つの事業領域に分かれます。

  1. 戸建て関連
  2. マンション
  3. 収益不動産
  4. その他
  5. プレサンスコーポレーション

それぞれ解説します。

戸建関連事業

オープンハウスの核となる事業です。「お客様が求める住まい」を提供すべく、都心部でリーズナブルな価格の住宅を提供するために、グループ内で製販一体型の体制を構築しています。

住宅業界では珍しいです。

事業の機能

  • 株式会社オープンハウス:不動産仲介
  • 株式会社オープンハウス・ディベロップメント(OHD):戸建販売
  • 株式会社オープンハウス・アーキテクト(OHA);建築請負
  • 株式会社ホーク・ワン:戸建販売

仲介分野で、同グループが販売する新築戸建、住宅用地を中心に売買仲介を行なっています。全国で57店舗の営業センターを展開(2021年9月時点)し、今後も拡大をはかります。

都心部戸建事業は、OHD社が、住宅並びに住宅用地の販売、一戸建て住宅の建設、売買仲介など供給プロセスをグループ内で全て完結することができます。これにより、効率的に経営を行います。

また、限られた敷地面積を有効に活用するため、3階建の新築一戸建て住宅を中心に構成し、リーズナブルな価格で住宅を安定的に供給している点も大きな特徴です。

その他、2015年には建築請負を行うOHDを、2018年9月可末には、準都市部戸建分譲(ホーク・ワン)を子会社化し、グループでの戸建供給・経営効率の改善を行います。

マンション

マンションは、株式会社オープンハウス・ディベロップメント(OHD)が新築マンション開発、分譲を行なっています。

東京・名古屋・福岡圏の都心部を中心に、マンション志向の強い単身者、2人世帯を対象としたコンパクトタイプ、ファミリータイプのマンションに取り組みます。

なお、現場ごとのモデルルームや販促物も最小限と、コスト管理を徹底しています。

OTOMO
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このあたりにもコスト意識の高さや経営効率の改善の意識の徹底が見てとれます。

収益不動産

収益不動産は、以下の3社で行なっています。

事業の機能

  • 株式会社オープンハウス・リアルエステート
  • 株式会社オープンハウス・ディベロップメント(OHD)
  • 株式会社オープンハウス・アーキテクト(OHA)

収益不動産事業は、OHD並びにOHAで国内収益不動産等の取得・運用・販売を行なっています。

首都圏の小規模オフィスビル・賃貸マンションなどの収益不動産を取得後、リーシング・リノベーション等で資産価値を高め、投資用不動産として富裕層や事業会社に販売します。

その他

その他の事業では、住宅関連ローン事業、金融サービス事業や、日本在住の富裕層に対するアメリカ不動産に関する販売、コンサルティングなど、アメリカ不動産事業等を運営しています。

成長著しいテキサス・ジョージア・ロサンゼルスで物件の仕入れ・供給を展開しています。ハワイ物件も行なっています。

基本的に海外不動産投資は、国内不動産投資よりも当然融資が厳しくなります。そこで、先述した住宅関連ローン事業は、オープンハウスグループのアイビーネットという会社でアメリカ不動産を担保とした融資商品を用意して、契約をサポートします。

アメリカの不動産について

アメリカは日本と商慣習が違いますが、諸々の管理体制を構築することで、一貫した投資家へのサポートを行なっています。

プレサンスコーポレーション

また、オープンハウスは2020年5月にプレサンスコーポレーションと資本業務提携を結びました。2021年1月には、プレサンス社の総議決権64.45%を取得し、連結子会社になりました。これにより、グループ連結の売上高を競合大手に迫る規模とし、ポジショニング向上に大きく寄与する形となりました。

プレサンスコーポレーションは、関西圏で投資用マンション開発分譲事業を展開している会社で、供給戸数は関西トップクラスです。

以下のように、お互いの強みを生かし合うことができます。

オープンハウスプレサンスコーポレーション
地域補完首都圏に強み近畿・東海・中京圏に強み
商品補完戸建
分譲マンション
収益不動産
海外不動産
投資用マンション
ファミリーマンション
マンション管理

オープンハウスの今後のビジョン

オープンハウスは、行こうぜ1兆!2023という中期経営計画で、2023年9月期までに売上高1兆円を目指しています。

売上のセグメント別計画では以下の構成を目指します。

今後のビジョン

項目2021.9月期(実績値)2023.9月期(予測値)増減(2021年比)
戸建関連事業446,959561,500125%増
マンション事業47,147100,000212%増
収益不動産事業123,061157,500127%増
その他45,15960,800134%増
プレサンスコーポレーション149,337170,200113%増
調整額△1,126
売上高合計810,5491,050,000129%植
出典;決算説明資料

なお、当初は2023年9月期に8,000億円であった計画は、2度の上方修正により1兆500億円にまで引き上げられました。

国内需要で得た資本を、上記のそれぞれのセグメントに投下して、領域を拡大していきます。

さらに、アメリカ不動産のように、アウトバウンド投資需要を逃さず、また日本国内在住の中国系富裕層といったインバウンド需要も逃しません。こちらにおいては、2018年にネイティブ言語による営業専門部隊を編成しています。

DXや地域共創への取り組みなど

他にも、不動産DXも積極的に進めており、2022年3月には経済産業省が定める「DX認定事業者」を取得し、デジタル化を通じてグループの競争優位性を強化していきます。

持続可能な社会を実現するために、森林保全や、群馬県での地域活性化、スキー場の運営検討など様々なことに取り組んでいます。地域共創プロジェクト特設ページも覗いてみてください。

オープンハウスが求める人材と採用情報

オープンハウスは、未経験でもOKの営業職を募集しています。

前職は様々で、公表されているものでは、消防士・スポーツ選手・保険栄養・不動産賃貸営業・自衛官など大きく門戸が開かれています。

活躍する社員の方は以下のような特徴を備えています。逆に以下に当てはまらなければミスマッチが起きる可能性が高いでしょう。

  • 明るく元気
  • 素直
  • 愚直な努力を続けられる
  • 欲求が強い(早く出世したい、お金を稼ぎたいなど)
  • 他人のせいにしない
  • チーム目標に共感し、しらけない

また、子育てに関する理解も深いです。

2022年4月には新卒初任給を300,000円から330,000円に引き上げました。

さらに、子育てしながら働くサポートとして、月額上限30万円に保育所、ベビーシッター費用、出産祝金として第一子20万円、第二子30万円、第三子100万円、といった取り組みも行っています。

まとめ

以上、今回は「オープンハウス」について取り上げてみました。

ご覧いただきありがとうございました。

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