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日本最古、東京建物の年収や強みは?【不動産業界を調べ尽くす!】

東京建物

こんにちは、不動産のOTOMO(@zebrakun24))です。

IT業界出身、現役不動産業界に身をおく筆者が、大好きな不動産業界を調べ尽くすシリーズ!

今回は、東京建物さんについての企業研究を行います。

実際にどのようなことをしているのか。会社の概要から歴史、平均年収、抑えておきたいポイントなどのデータを紐解いていきたいと思います。

企業研究や、就職・転職の参考にしてください。

2022年4月時点の最新データです。記載情報は、WEBサイトや開示情報(IR)をもとに調査、執筆しています。

東京建物の基礎情報と特徴

東京建物は、安田財閥の創始者、安田善次郎氏が明治29年に設立した、日本で最も古い歴史を持つ不動産会社です。

それゆえ、先駆者として様々な取り組みを行なっています。

  • 日本で最初の住宅ローン開始
  • 明治36年に、いち早く海外に進出。中国・天津で住宅やビルの管理運営事業を展開
  • 明治30年代に不動産鑑定業を開始し、昭和38年「不動産鑑定評価制度」の創設。
  • SPC法に基づく不動産証券化第1号登録

このように、今の日本の不動産業界の礎となった制度を作ったと言っても過言ではありません。

なお、住宅ローンの原型となる「割賦販売方式」で不動産売買を開始したことが、その後の業界活性化につながりました。

また、有名な建物も多く、2022年に最高価格が10億8,000万円となり、話題となったタワーマンション「堂島ブリリアタワー」も東京建物のブランドです。

古い歴史を重ね、現在では様々な新しい取り組みを行なっている東京建物。

お客様が驚きを感じられる魅力あふれる価値を提供することを目指し、ビル・住宅・商業施設・物流施設・アセットサービス・駐車場・・・などと多角的に事業展開を行なっています。

基礎データ

そんな東京建物ですが、まずは、会社概要から見てみましょう。

項目詳細
会社名東京建物株式会社
設立明治29年(1896年)10月1日
代表者代表取締役 社長執行役員 野村 均
事業内容オフィスビル・商業施設等の開発、賃貸及び管理
マンション・戸建住宅の開発、販売、賃貸及び管理
不動産の売買、仲介及びコンサルティング、駐車場の開発・運営
リゾート事業、物流施設開発事業、資産運用事業、海外事業、不動産鑑定業
資本金924億円(2021年12月31日現在)
上場取引所東京証券取引所 プライム市場
本社所在地東京都中央区八重洲一丁目4番16号 東京建物八重洲ビル
従業員数725名(2021年12月31日現在)

売上と利益規模(直近3年間)

続いて、有価証券報告書から直近の売上・利益を見てみましょう。

回次第204期(2021年12月)第203期(2020年12月)第202期(2019年12月)
営業収益(百万円)340,477334,980323,036
経常利益(百万円)46,27047,07244,611
出典:IR資料から

直近3年間売り上げは右肩上がり、計上収益は2020年よりは少ないものの、2019年末と比べると増益しています。

平均年収と従業員数(直近3年間)

次に、平均給与などを見てみましょう。

項目2021年12月末2020年12月末2019年12月末
平均給与(千円)10,08910,1939,409
従業員数725677655
平均年齢42歳3ヶ月42歳6ヶ月42歳3ヶ月
平均勤続年数11年9ヶ月11年7ヶ月11年3ヶ月
出典:IR資料から

平均継続年数も長く、給与も高水準です。

東京建物の事業内容と強み

東京建物グループの事業領域は幅広いですが、大きく4つに分類できます。

  1. ビル・・・ビル賃貸等
  2. 住宅・・・マンション分譲等
  3. アセットサービス・・・駐車場、仲介等
  4. その他・・・クオリティライフ・ファンド・海外等

事業範囲は非常に多岐に渡りますが、2021年12月末の営業収益内訳は以下のようになっています。

事業単位:億円
ビル1,556
住宅1,205
アセットサービス426
その他215

ビル・住宅分野が全体の売り上げの約80%を占めます。

あの建物も東京建物!と、思うほど、多くの物件を手掛けており、皆さんも1度は訪れたことがあると思います。

東京建物の建物ピックアップ

たくさんの建物はありますが、主なプロジェクトを一例として取りあげます。

ビル事業

  • T-PLUS:東京建物の中規模オフィス
  • Hareza池袋:国際アートカルチャー都市、豊島区の新たなシンボル
  • +OURS:会員制シェアオフィス
  • x Bridge-Tokyo:スタートアップ向けシェアオフィス

住宅事業

再開発・マンション建て替え・賃貸マンションが主な業務内容です。

商業施設

物流施設

駐車場

OTOMO
OTOMO

一度は見かけたことがあると思います。黄色い看板で「NPC」と記載しています。

リゾート

海外事業

不動産ファンド

東京建物の今後のビジョン

東京建物は、次世代デベロッパーへをテーマに、2030年を見据えた長期ビジョンを立てています。

着実な利益成長として、2030年に連結事業利益1,200億円を達成することを目指します。

この目標を達成するために5つの重点戦略とESG経営の高度化に取り組みます。

ポイントだけ抑えておきましょう。

  1. 大規模再開発の推進:エリアの魅力向上やオフィスビルポートフォリオの価値向上
  2. 分譲マンション事業のさらなる強化:再開発・建て替え等の手法を駆使した開発機会を継続的に獲得
  3. 投資家向け物件の拡大:ホテル・賃貸マンション・物流施設などに積極投資
  4. 仲介・ファンド・駐車場事業強化:不動産ストック増加に着目した事業強化
  5. 海外事業の成長:中国、その他アジア諸国パートナーと協業し、分譲マンションを主軸に展開

ESGにおいては、サステナビリティ委員会を設置し、施策を継続的に展開するとしています。

投資計画から見る注力度合い

本計画における投資計画で特に重要視されているのは、投資家向け売却物件分譲マンションプロジェクトです。

あくまで長期ビジョンは2030年までですが、2024年をマイルストーンとして、連結事業利益750億円、ROE8〜10%の達成を目指します。

東京建物の採用情報

採用情報は、ホームページを見る限り現在新卒採用、そしてグループ各社で採用を行っています。

興味のある方はホームページを覗いてみてください。

まとめ

以上、今回は「東京建物」について取り上げてみました。

ご覧いただきありがとうございました。

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