霞ヶ関キャピタルの年収や強みは？【不動産業界を調べ尽くす！】

こんにちは、不動産のOTOMO(@zebrakun24)です。

IT業界出身、現役不動産業界に身をおく筆者が、大好きな不動産業界を調べ尽くすシリーズ！

今回は、霞ヶ関キャピタルさんについての企業研究を行います。

名前は聞いたことはあるけど、実際にどのようなことをしているのか。会社の概要から歴史、平均年収などのデータを紐解いていきたいと思います。

決済資料を読み込むと、とても素晴らしい活動をたくさんされており、一気に大ファンになりました。

企業研究や、就職・転職の参考にしてください。

OTOMO

記載情報は、WEBサイトや開示情報（IR）をもとに調査、執筆しています。

2022年3月時点の最新データです。

霞ヶ関キャピタルの基礎情報と特徴

霞ヶ関キャピタル株式会社は、東日本大震災で被災したショッピングセンターフォルテ（宮城県）の取得、再生を目的とした合同会社設立が事業の始まりです。設立は2011年。

ショッピングセンターの屋上に太陽光パネル設置を行い自然エネルギー事業を行い、また不動産コンサルティング事業も開始しました。

不動産業界の中では設立10年と歴は浅いですが、少数精鋭の金融・不動産業界出身のプロ集団を構築して、業績を伸ばし続けています。

2018年には東証マザーズに上場、2019年にはインドネシア、タイに現地法人を設立、2021年4月にはメゾンドツーリズム京都株式会社を子会社化するなど、積極的な事業展開を行っています。

同社のユニークな点としては、社会課題の解決をビジネスとすべく、再生可能エネルギーや認可保育園の開発など、様々なビジネスに取り組んでいる点です。

自社を「戦略的コンサルティング型デベロッパー」と位置付け、一般的なデベロッパーと異なるビジネスモデルを持つことも特徴的です。

基礎データ

まずは、会社概要から見てみましょう。

売上と利益規模（直近3年間）

続いて、有価証券報告書から直近の売上・利益を見てみましょう。

2019年から大きく業績を伸ばし続けています。

平均年収と従業員数（直近3年間）

次に、平均給与見てみましょう。

給与、従業員ともに2019年から純増しています。

霞ヶ関キャピタルの事業内容と強み

霞ヶ関キャピタルは、主に自然エネルギー事業と不動産コンサルティング事業が軸になっていますが、その中でもトピックを絞ってみましょう。

一つ一つに独自性があり、真似できないノウハウがあります。

物流施設開発事業「LOGI FLAG」

同社は、Eコマース拡大による物流施設需要の高まり、2030年フロン規制に向けた冷凍冷蔵倉庫の設備投資などを見越しています。

物流ブランド「LOGI FLAG」は、環境配慮型コールドチェーン物流施設。

世の中の変化に合わせた施設開発を実現するとともに、市街化調整区域における開発ノウハウを生かす点も面白いところです。

物流施設の必要性においては、低いEC化率、冷凍食品消費量増加、冷凍冷蔵倉庫の建て替え需要、賃貸倉庫の需給逼迫状態と今後も伸びていく要素が見込まれます。

世界やアメリカ、中国と比べると日本のEC化率はまだ低く、今後も増加トレンドが見込まれます。すると、宅配便も増えるため、物流システム全体の強化が必要になります。

冷凍食品消費量もコロナ以前に比べて増えていたり、建て替え需要が到来することの多い既存建物が多いことから、ますます注目が見込まれる分野です。

「LOGI FLAG」はこれらの市場環境と自社のノウハウを生かし、ロジスティクス品質向上と、環境に優しい物流拠点を日本各地に提供していきます。

アパートメントホテル開発事業（FAV HOTEL)

FAV HOTELとは、多人数向け客室の需給ギャップに注目した、簡単に言えば広い部屋のホテルです。

多くの人数で宿泊できる広い部屋を、客室単位で設定します。

すると、1人あたりの宿泊単位が低価格となるため、他のホテルと違ったポジショニングを取ることができます。

現在多くの開発が行われています。

2022年以降の開業予定ホテルは、以下の通り。破竹の勢いです。

再エネ発電施設開発事業

風力発電施設および開発用地を取得した上で、同社の使用電力を再エネ電力100%としています。

再エネ開発事業実績においては、太陽光25件、風力8基と至る所で行ってきました。

今後、風力発電は、2030年には、電源構成比は37%になる計画です。（2018年は17%）

再生エネルギーにおける比率は5%と低いですが（太陽光15%、水力11%）、2018年時点では0.7%と低く、今後の成長率は高いと見込まれています。

霞ヶ関キャピタルのビジネスモデルと今後の計画

同社は「戦略的コンサルティング型デベロッパー」という立ち位置を取り、独自のビジネスモデルを構築しています。

戦略的コンサルティング型デベロッパーとは

簡単に言えば、デベロッパーのように大きな事業リスクもなく、コンサルやAM(アセットマネジメント）より収益力が高い、というもの。

中期計画の中では「霞ヶ関キャピタル2.0計画」を発表しており、以下のビジネスモデルで事業リスクを限定的に抑えます。

この2.0計画はパートナーシップ型となり、従来はコンサルティング型(1.0）でした。

従来(KC1.0)は、土地売却益とコンサルフィーが収益の柱でした。

パートナーシップ型では、合弁会社の持分比率を66%とすることで、霞ヶ関キャピタルの運用フィーと開発利益を高め、パートナーへの配分も行います。

このデメリットは、収益化のタイミングが遅くなる点。メリットは、総額が大きくなる点にあります。

2021年8月期には、営業利益13.2億円、当期純利益は7.9億円ですが、2026年8月期には霞ヶ関キャピタル1.0・2.0の組み合わせにより営業利益200億円、当期純利益100億円を目指します。

このあたりの話は専門的になるので、別記事でも触れています。合わせてご参考ください。

▼SPC（特定目的会社）について

2022年2月11日 不動産特定共同事業法（FTK法）とはなにかわかりやすく解説

▼AMについて

霞ヶ関キャピタルのキャリア採用情報

そんな霞ヶ関キャピタルが求める人材はどのような人でしょうか。

メッセージは、変化を起こす側へ、回れです。

現在、そしてこれからも積極的に展開していく同社が大切にしていることは、本気で社会をよくしていくこと。常に前を向き、挑み続けること。

同社は2021年10月1日付で、ホワイト企業認定証（SSS評価）、ハラスメント対策認定証を取得しており、コンプライアンスに対する意識の高さが読み取れます。

社員さんのインタビューを読む限りスピーディーな決済、フラットな環境であることが読み取れます。

キャリア採用においては、2022年3月時点、以下の募集が行われています。

募集中の案件

要件を見ると、各部署によって大きく門戸が開かれている印象があります。

まとめ

以上、今回は霞ヶ関キャピタルについて取り上げてみました。

ご参考になれば嬉しいです。

参考資料：同社IR資料