こんにちは、不動産のOTOMOです。
FP3級・2級に無事合格したので、その体験談をまとめていきたいと思います。
受けてみて人生に大いに役立つ試験だと思いましたので、受験したきっかけや試験内容、やったこと、メリット、宅建との比較などをまとめてみます。
ちなみに、2級試験は効率の悪いやり方をしてしまい、1度目の試験で学科合格、実技不合格。2度目の試験で完全合格となりました。
これから受けられる方が、私のような失敗をしないためにも体験談をシェアします。
私も元々未経験で不動産業界に入ってから、宅建・FP学習と歩みを進めたため、同じような境遇の方でチャレンジを考えている方の参考になれば嬉しいです。
- FP試験に興味がある。そもそもどんな試験か知りたい
- FP試験を受けるメリットは?
- 宅建に合格したので、FP受験を考えている。勉強方法を知りたい
FP試験の実施団体には「日本FP協会」と「きんざい(金融財政事情研究会)」の2つがありますが、私が受けたのは日本FP協会の試験なので、その概要で説明します。
目次
FP受験の背景
私がFPを受験しようと思った目的は大きく以下の2つでした。
- 記事の質や信頼性を上げたかった
- 金融や経済の知識を増やしたかった
自身のブログもそうですが、ありがたいことに執筆依頼をいただく機会も増えたため、FP資格があった方が信頼性が増すと考えました。
また、社会保険制度や経済、税金についても、より深い知識をつけ、実生活に活かしたい考えで資格取得を目指しました。特に不動産業界に来てから密接に関わってくる分野なので、勉強したいなとも。
私の受験遍歴は、宅建試験に2021年10月合格、FP3級は2023年1月試験、FP2級は2024年1月試験で合格という流れでした。
これらの資格は範囲が重複していることもあり、効率よく資格取得を狙いたい方は、そのまま間を開けずに受けた方がスムーズかと思います。私は上記の通り間が空きました。
FP試験はどんな内容?
FP試験は以下のように定義されています。
ファイナンシャル・プランニング技能検定(以下FP技能検定)は、厚生労働大臣より職業能力開発促進法第47条1項の規定に基づき指定試験機関の指定を受けて日本FP協会が実施する国家検定です。
日本FP協会
FP技能検定には、1級、2級、3級の等級があり、それぞれに学科試験と実技試験が設けられています。
学科試験と実技試験は同日に実施され、両方の試験を受検可能です。
日本FP協会の学科試験は2級、3級のみで1級の実施はなく、実技試験の科目は1級、2級、3級いずれも「資産設計提案業務」となっています。
学科試験と実技試験、両方に合格すると合格証書が発行され、等級ごとに「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗ることができます。
以下のような点は宅建と違うところですね。
- 学科と実技試験がある
- 試験は年3回ある
- 2級には受験要件がある
3級・2級は年に3回試験があるので、取り組みやすい試験かと思います。
調べてみると、2024年から、FP3級試験についてはCBT試験に完全移行になります。これにより随時受けられるそう。便利になりますね!詳細はホームページでご確認ください。2級については、現時点では2025年度以降の実施を検討との記載もありました。
FPの出題範囲
FPの出題範囲は学科、実技に分かれています。
学科は以下の6分野です。
カテゴリ | 詳細 |
---|---|
ライフプランニングと資金計画 | 社会保険、年金、住宅ローンなど |
リスク管理 | 生命保険や損害保険など |
金融資産運用 | 預貯金、株式、債券、投資信託など |
タックスプランニング | 所得税や法人税など |
不動産 | 不動産の見方、取引、有効活用など |
相続・事業承継 | 贈与や相続、事業承継など |
6分野からまんべんなく出題となりますが、不動産や相続分野については、宅建試験を経験していればほぼカバーできると感じました。(事前に試験の出題形式などは目を通しました)
実技試験は3級・2級共通で資産設計提案業務からの出題です。学科・実技ともにそれぞれ対策が必要だと感じました。後ほど解説します。
FPの出題形式と合格点
日本FP協会で3級を受ける場合、学科試験はマークシート形式で60点満点中36点以上が合格基準点とされています。実技試験は、100点満点中60点以上です。
3級学科は2択と3択、実技は3択なので、割と優しいです。
2級を受ける場合、学科試験はマークシート形式で60点満点中36点以上が合格基準点とされています。実技試験は、100点満点中60点以上です。
2級学科は4択、実技は記述式なので、3級とは別物と思った方がいいです。
相対評価ではなく絶対評価である点は宅建と違う点です。
FP試験の合格率と受験要件は?
Webサイトで公表されている2024年1月の合格率は以下の通りでした。
【試験結果】 | ||||
---|---|---|---|---|
学科・実技 | 受検 申請者数 | 受検者数 (イ) | 合格者数 (ロ) | 合格率 (ロ)/(イ) |
学科試験 | 47,408 | 39,370 | 32,732 | 83.14% |
実技試験 (資産設計提案業務) | 46,605 | 38,531 | 33,351 | 86.56% |
FP3級は合格率80%を超えています。
また、受験要件は実務経験がなくても誰でも受験可能です。
【試験結果】 | ||||
---|---|---|---|---|
学科・実技 | 受検 申請者数 | 受検者数 (イ) | 合格者数 (ロ) | 合格率 (ロ)/(イ) |
学科試験 | 33,648 | 26,563 | 10,360 | 39.00% |
実技試験 (資産設計提案業務) | 31,907 | 24,632 | 15,055 | 61.12% |
2級は学科・実技ともに差がありますが過去のデータを見ると大体50%が目安かな?と思います。
FP2級の受験資格は、以下の4つのいずれかを満たしている必要があります。
- FP技能士3級取得
- 実務経験2年以上
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
2級の受験者数はある程度基礎知識がある方が受ける合格率なので、3級とはまた濃さが違う印象です。
3級は80%近い合格率の体感がありますが、2級は合格率体感より若干難しいのかな?と思いました。
いずれにせよ、きっちりとした対策が必要です。
FP試験を受けて感じた3つのメリット
FP試験を受けて感じたメリットは大きく3つです。
- 社会保険、税金、経済や金融の知識をインプットできる
- 宅建と範囲が重複しているため、効率が良い
- チャレンジしやすい
社会保険、税金、経済や金融の知識をインプットできる
ちょうどNISAも新NISAになったタイミング。
今ニュースでも、株や投資という言葉を聞かない日はないのではないでしょうか。
さまざまな知識をインプットできた点に、受験した価値がありました。
FP試験は社会保険、税金、年金など実生活を送る上で知っておきたいことの出題が中心です。将来設計を考える上で必ず知っておきたい現実的な部分を学びますので、日々の生活に落とし込める部分も多かったです。
3級はサラッと学べば合格はできますが、2級は正確な知識や計算問題もありますので、より実のある学習ができます。計算があると難しく聞こえますが、過去問のパターンを抑えることで応用可能です。
単に合格を目指すだけであれば、解き方や数字の暗記をするだけでいいかもしれませんが、試験学習を通して、なぜこの制度があるのだろう?自身や家族の生活において、どのようなプランが立てられるだろう?
などと、理解しながら勉強することで、今後の実生活にも役立つ知識になります。
宅建と範囲が重複しているため、効率が良い
先ほども触れましたが、宅建とFPは範囲が重複しています。
6分野あるうちの1分野「不動産」は、宅建で抑えた知識があれば乗り切れました。もう1分野で相続も出てきますが、法定相続分など宅建で学んだ知識も応用できます。
範囲が広い分、1分野の負担が減るのはありがたいです。一度過去問を解いてみてこれはいけそう、という感覚があったので、軽くおさらい程度にしてそのまま臨むことができました。
チャレンジしやすい
シンプルに自信になります。宅建の合格率に比べると、FPは合格しやすく、試験問題も平易です。また年に3回試験があるので、チャレンジしやすい点もメリットです。
いざ受けようと思っても年に1回の試験であれば、申し込み期限が過ぎていることもよくあります。
思い立ったその日からそう遠くない日に申し込みができるのは、FP試験のいいところ。
合格することで、自信にもなります。
FP2級合格までにやったこと
FP合格のためにやったことは過去問題をほぼ間違えないまで解けるようになることです。
勉強の基本は期限設定と反復練習です。3級は基礎知識があればOK、2級は学科・実技ともに対策が必要です。
私は2級目標を合格として取り組みましたが、ステップは以下の通りです。
3級合格まで
3級合格までは以下のような流れで進めました。
- 一番近い日程の3級に申し込む
- 3級の勉強
- 3級合格
大切なことはまずスタートラインに立つこと、すなわち試験に申し込むことです。
試験は5月・9月・1月の開催で受験申請期間は約2ヶ月前です。
調べてみると、2024年から、FP3級試験についてはCBT試験に完全移行になります。これにより随時受けられるそう。便利になりますね!詳細はホームページでご確認ください。2級については、現時点では2025年度以降の実施を検討との記載もありました。
申し込んだその日から勉強を始めますが、主に利用させていただいたのは以下の2つです。
まずはYoutubeでFP3級の講座をインプットし、過去問道場で学科・実技ともに過去問5回分を解きます。間違えたものは自動でマークされるので再度解き、理解できないところは動画を見る、という繰り返しを行うシンプルな勉強法でした。電車の移動時間に
その後、試験に合格し、2級の受験資格を得ました。
2級合格まで
- 2級に申し込み
- 2級の勉強
- 2級の受験
- 2級合格
2級も同じ繰り返しです。
まず試験に申し込みます。(私は間隔が空きましたが、短期合格を目指す方は直近の試験日をお勧めします)
申し込んだら勉強を開始します。
ここでも【Youtube】ほんださん / 東大式FPチャンネルさんに大変お世話になりました。YoutubeでFP2級の講座をインプットし、過去問道場で「学科」を過去問5回分を解きます。
3級との違いは結構ボリュームがあります。
3級の経験から、まあ行けるだろうと思って実技はあまり勉強していなかったのですが、2023年9月試験では学科のみ合格し、実技に落ちてしまいました。理由は、解答の時間が全然足りなかったため(通して解くことをしていなかったため)です。
3級の時は時間がかなり余るのですが、2級は解答スピードを上げないと時間が足りなくなるので、その点の見込みが甘かったです。
同じ感覚で受けるのではなく、事前に過去問題を通してやった方がよかったかなと思います。
FP試験は学科試験か実技試験に合格したら、翌試験に持ち越せる制度がありますので、気持ちあらため、今度は過去問道場で「実技」を過去問5回分間違えなくなるまでスピードも意識しながら解きました。
間違えた問題は過去問道場にストックされていくため、何度も繰り返し解きほぼ100%正解するまで解き続けました。
結果、2024年1月試験で実技に合格することができました。移動の電車時間のみでiPadで勉強していました。毎日1時間程度だったと思います。
FP試験はきっちり勉強すれば合格できる試験
以上、FP試験についての内容ややったことをまとめてみました。
私が実際に受けてみて感じたことは「きっちり勉強すれば合格できる試験である」ということ。
また、冒頭でも述べましたが、実生活をする上で欠かせない知識が詰まっており、人生に大いに役立つ資格です。
FP試験を取ったから何が変わる、ということはないかもしれませんが、勉強する過程が一番意味があったと感じています。
受験しやすい点もメリットで、宅建や行政書士のように合格率10%台の試験ではないので、そこまで気を張らずに受験することもできました。
これからも資産や投資についての知識はさらに必要となっていくので、その基礎知識をつける意味でもとても良い資格です。
もし興味があれば、是非チャレンジしてみてください!
ちなみに合格後にプロフィールに書くことのできる正式表記は決まっています。こちらを参考に→表示形式の例
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