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令和6年空き家所有者実態調査結果で気になった点をざっくりまとめてみた

国土交通省住宅局は「令和6年空き家所有者実態調査」を実施し、その結果を公表しました。

この調査は全国の空き家所有者を対象に、利用状況、管理状況、所有者の意識などを把握するものです。

郊外で働く私にとっては、空き家の状況はもちろん、都心部とそれ以外の空き家の違いは気になるところ。

ということで個人的に気になった点をまとめてみます!

令和6年空き家所有者実態調査の目的は?

国や自治体が空き家対策の方針を進めるための基礎データを集める目的で、空き家を持っている世帯を対象に、その管理の状況や活用の意向などを調べています
この調査は昭和55年からおおむね5年ごとに、統計法に基づいて実施しているもので、今回は10回目にあたります。

以下の報告書を参考にして記事を作成しています。

参考資料:令和6年空き家所有者実態調査 報告書

目次

どんな空き家が調査対象になっているの?

まずは、空き家の属性を見てみましょう。

本調査の対象となった空き家の推定総戸数は1,381千戸

市区町村の属性では、大都市圏支部が34.5%、大都市圏以外の市部が51.1%です。

  • 大都市圏以外の空き家がは51.1%
  • 一戸建てが約9割

構造は9割近くが木造の一戸建てです。

  • 木造住宅が85.4%
  • 築40年以上の建物は 全体の約6割超

建築時期を表にすると、こうなります。

建築時期割合
1950年以前15.1%
1951~1970年21.7%
1971~1980年26.4%
1981~1990年15.5%
1991~2000年8.9%
2001~2010年4.6%
2011年以降3.3%
不明4.5%

1991年を超えると一桁代。1990年以前の空き家が多いことが改めてわかります。

取得経緯は相続がダントツで多い!相続空き家の特徴とは

では、空き家はどのように取得されているのでしょうか?

「相続」で取得した世帯の割合が約 58%と最も高くなっています。

次いで「新築・建て替え」が約 17%、「既存住宅を購入」が約 14%。

建築時期別では「1950 年以前」の空き家は「相続」で取得した世帯の割合が約 79%(高い!)

一方「2011 年以降」では約 26%となっているなど、建築時期が古くなるほど「相続」が増加する傾向にあります。

建築時期が1950年以前の相続取得割合は79%

相続空き家の特性とは

加えて、相続空き家(相続によって取得された空き家)の特性を見てみましょう。

以下のような特徴があります。

  • 建築の時期:7割超が1980年以前建築
  • 腐朽・破損の程度:7割超が腐朽・破損あり
  • 空き家の発生原因:約6割が死亡によって空き家に

続いて、相続で空き家を取得した世帯についての対策状況についてのまとめです。

相続前に「特に対策は講じていない」の割合が約 77%に対し、「相続前に対策を講じた」は約 23%となっています。

講じた対策は「被相続人との話し合い」の割合が約 17%と最も高いです。

また、相続税前対策アリの場合は、無しの場合と比べて空き家のまま所有していることが少ない結果になっています。

現実として中々難しい問題ですが「相続前からの準備・対策が空き家活用のカギになる」ことがわかります。

空き家と相続は切り離せません。

空き家に人が住まなくなった理由とは

以前は人が住んでいたが空き家となった理由は何でしょうか。

「死亡」により人が住まなくなった空き家の割合が約 44%と最も高く、次いで「別の住宅に転居」が約 39%となっており、合わせて約8割となっています。

死亡により人が住まなくなった空き家の割合が高い

空き家を今後どうするのか、所有者の利用意向

現在も空き家であると回答があった住宅の今後の利用意向についてです。

5年間程度のうちに「空き家として所有しておく」意向の世帯の割合が約 32%と最も高い結果に。

他は以下の活用方法です。

  • 別荘やセカンドハウスなどとして利用する
  • 売却する
  • 取り壊してさら地にする

なぜ空き家として所有しておくのでしょうか?

理由についての調査もあったのでみていきいましょう。

空き家として所有しておく理由は物置として必要が1位

空き家として所有しておく理由については以下の通り。

  • 「物置として必要」である世帯の割合が約 56%と最も高い
  • ついで「解体費用をかけたくない」が約 47%
  • 「住宅の古さ」や「さら地にしても使い道がない」ことも挙げられています。

物置として必要な理由が過半数

なぜ空き家にしておくの?都市部と地方部の如実な違い

上記で気になったのは「さら地にしても使い道がない」や「住宅のふるさ」というところです。

地価が高く流通しやすい場所であれば、買い手(借りて)も見つかりやすいです。

しかし「さら地にしても使い道がない」=土地が狭小、再建築不可、周りも空き地だらけなどは、特に郊外で顕著な特徴ではなかろうかと思うわけです。

実際に、都市部・地方部で見ると、以下のような違いがあります。

  • 大都市圏、大都市圏以外ともに、空き家として所有しておく理由が「物置として必要」が最も高い
  • 「解体費用をかけたくない」がそれぞれ約39%と約51%と2番目に高くなっている
  • 「さら地にしても使い道がない」が、大都市圏は28.8%に比べて大都市圏以外は37.4%
  • 大都市圏以外は「住宅の古さ」が約41%と続いている。

他にも大都市圏以外が上回る項目は複数あります。

  • 住宅の古さ
  • リフォーム費用をかけたくない
  • 住宅の質の低さ
  • どうすればよいか分からない
  • 借り手・買い手の少なさ

再建築不可については、大都市圏が大都市圏以外よりも上回っており、意外な印象でした。

建築時期別

建築時期別でもみてみましょう。

建築時期が古くなればなるほど、空き家として所有しておく利用意向が上がります。下の図の白の部分です。

1991年以降になると、別荘やセカンドハウス利用が急に増えます。

「売却する」の利用意向が一番多いのは、1971〜1980年、1981〜1990年となりました。

空き家の賃貸・売却の時の課題は?

今後5年間程度のうちに賃貸または売却する意向の世帯における賃貸・売却する上での課題について、以下の順番で割合が高くなっています。

  • 住宅の傷み:約43%
  • 借り手・買い手の少なさ:約40%
  • 家財などの処理:約37%

家財があると売れないのでは?というお悩みは現場でもよく聞きますが、この調査でもお悩みの方が多いことがわかりました。

買い手・借り手が見つからない場合の対応

今後5年間程度のうちに、賃貸または売却する意向の世帯における買い手・借り手が見つからない場合の対応は以下の通りです。

  • 家賃や価格を引き下げる:約46%
  • 自治体・専門家などに相談する:約 43%
  • 賃貸・売却をあきらめる:約20%

空き家対策に関する法律はまだ知られていない?

最後に、空き家への措置の認知状況という結果を見てみます。

2023年の法改正で新設された「管理不全空き家等への措置」については、知らないが4割に上り、「固定資産税等の軽減対象から除外されること」を知らないが半数を超えました。

まだまだ知られていない状況です。

まとめ

以上、個人的に気になった点をまとめてみました。

空き家の大枠の傾向としては本調査で分かりますが、実際に活動するエリアで人口や地価も異なるため、一概に空き家問題を一括りにすることはできません。

今回の調査では死亡が原因となったり、相続によって取得されることも分かりましたが、いかに早期に空き家対策をする必要があるかの浸透はまだまだだと感じました。

直近でも空き家による倒壊被害があったり、空き家関連のニュースも日々目にします(私のアンテナが張っているからかもしれませんが)

空き家は放置が進むと資産価値が落ちていく一方。とはいえ、ひとまずおいておこう、となりがちな空き家。地域、物件、権利関係など様々な要因があります。

まずは、自分自身の身の回り、役に立てる範囲でできることを日々研鑽していこうと思います。

調査には、他にもたくさんの情報が載っていますので、気になる方はぜひこちらもチェックしてみてください!

令和6年空き家所有者実態調査

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