【特集記事】不動産ビジョン2030から読み解く業界の未来

20代で起業に失敗した私が、起業前の自分に言い聞かせたい10の言葉

今世の中では起業ブームです。書類一つで簡単に起業できてしまう時代。

社長を名乗り、形上は起業することができます。

かくいう私は、大学を卒業してから、6年間のサラリーマン経験を経て、28歳で個人事業主として独立。その後、法人成し、株式会社を設立しました。

しかし、2年半近く事業を続ける中で浮き沈みも激しく、コロナ渦に直撃し、今後の在り方を考えました。

追加融資を受けることもできましたが、悩みに悩みぬいた末、再度サラリーマンとして就職することになりました(会社は細々とまだ継続していまして、チャンスを虎視眈々と狙っています)。

今振り返ると、「あそこでああしておけば」というタイミングはたくさんありました。お金もたくさん使い、家族、親族、取引先など色んな人に迷惑をかけました。

起業のきっかけと迷路の入り口

私は30歳までに独立する!というありがちな目標を立て、新卒では大企業に入社したものの1年で退社し、その後ベンチャー企業を渡り歩きました。

社会人6年目の時に勤めていた会社が、買収されることになりました。

『いつかやるなら今しかない!このタイミングだ!』

と。

奥さんにも理解をもらい、独立することにしました。2018年4月のことでした。

自分には、本業をこなしながら、副業をやる、という器用な生き方はできませんでした。

勢いで独立しましたので、いきなり収入がゼロになりした。

まずは、知り合い全員への『独立しました!』メッセージです。思い当たる方々にライン、facebook、電話で『何でもやります!』と。

するとありがたいことに何名かは実際に仕事を発注いただけるのです。

WEB制作や、マーケティングの業務委託を受けながら、開始4ヶ月目には、月収もサラリーマン時代の2倍以上を超えるようになりました。

立ち上がりは割と順調でしたが、その後色々とあり、当初の構想を途中で断念しました。

今もたまに思い出すと、全身が痺れ頭が痛くなることもあります。

総じて言うと『考えが甘かった』という一言に尽きます。

最初に申し上げると、起業を考えているのであれば、行動に移すべきだと思います。

私も今になって起業したことが、今後の人生で物凄くプラスになると捉えられるようになってきました。

起業に関してはキラキラした世界が語られがちですが、失うものも多いです。

負の部分は、今から起業をして成功する自分には関係ない、と思っている方にこそ見て頂きたいです。 (まさに起業前の自分です笑)

全て実体験を元に、私のような失敗を犯さないように、一人でも成功を目指す方のお役に立てればと思い、このブログを書きました。

失敗談はそう多く世に出ませんので、何かしらヒントにしていただければ幸いです。

起業に失敗した自分に言い聞かせたい10の言葉

さて、タイトルにも書きましたが10の特徴とは、まさに、当時の私に当てはまる言葉です。

起業するのであれば、起業前の自分に口酸っぱく言いたかったことをまとめてみました。

資金が尽きれば終わりであることを理解する

法人を作る時、登記費用と資本金等々合わせてまずは貯めていた200万円で、事業を開始しました。

加えて、国が起業を推していることもあり、『日本政策金融公庫』の創業支援融資を利用して、事業資金の借入を行って始めました。

経営とは、この原資を増やせればよしとされ、なくなればゲームオーバーです。

そして、怖いことに資金繰りが悪くなると、発想にも余裕がなくなります。

一度お金を借り始めると、その勢いは止まることを知らず、どんどん借入が増えていきます。更に、その後、とある経営者の方から数百万円の出資をしていただくことになります。

これは私の周りの経営者の傾向からしても、そうなっていくものなのだと感じます。

もちろん元手は必要なので、借入も必要ですが、『正しく適正なタイミングで借りるべき』だったと反省しています。

特に起業初期に、自分の懐具合を心配してくれる人もいませんし、自分も周りに言いたくないですもんね。

ネット上でも色々な意見があふれていますが、できるだけ冷静になって、自分にとって本当に必要か?を考えてみてください。

会社は誰でも作れますが、運営費用がかかります。会社の決算や税理士の費用、税金など様々な費用がかかります。

運営費用にかかる部分のお金は必ず毎月貯めておくべき、かつ原理原則に沿ったお金の使い方をするべきです。

しかし、私はこの資本を活かしきれませんでした。今も恩を返しきれない恩人の方です。

身の程を知る

ネガティブな言葉ではありません。

身の程を知ろう、身の丈に合ったことをしよう。

これを強く伝えたいです。

まとまったお金が入ってくると、色んな支出が増えてきます。家賃、交際、旅費交通費、などなど。

周りとの『付き合い』と称したり、『投資』という『自らの建前』を作って、行く場所も変わります。

サービスを受けたり、物に触れたりするのも大切ですが、まずは仕事に集中するべきなのです。

『身の丈にあった投資』をしなければなりません。要は、上辺のブランディングは逆効果、ということです。

私の場合、ものすごく周りの人に恵まれていまして、成功されている方々と過ごす機会を多くいただきました。

するとどうでしょう?それを自分の実力、と勘違いしてしまうのです…

『自分はすごい人と繋がっている』とよく言う人がいますが、言い換えれば「自分にコンテンツがない」とも言えるのです。

法律・税金を勉強する

経営者と話をしていると、税金の話になる事と思います。

これは経費にならない、とか経費になる、とか。

経費ばかりに目が行きがちですが、それよりも会社にかかる税金は何があるか?などをしっかりと理解しておくべきでしょう。

そして一番大切なことは「法律」です。

たとえば、契約一つとっても「無効」なものもあれば、「解除」されるケースもあります。

その時に最低限の知識は身に着けておくべきだったと思います。

やはり、商取引上のトラブルは起こるので、

「損害賠償だ!」

とか

「裁判だ!」

とか、様々なケースに直面します。

そのような時に、冷静に対処できるようにするには、やはり事前の勉強が必要です。

サラリーマンの時は基本的に自分の職域があると思います。

営業であれば、営業・マーケティングであればマーケティング。

これ以外は、会社の法務だったり、事務員さんだったりがいるので、自分は「仕事をさせてもらっている」のです。

組織を飛び出した時に、自分ですべて判断することが必要になります。

特に、基礎である民法の知識があれば、様々な交渉事にも対応できましたし、税金についても慌てる必要はありませんでした。

民法の勉強には宅建がおススメです。
独立を考えている方は、事前に勉強しておくと、起業にも役立つと思います。

【2022】宅建の合格点は結局何点とれば良いか?過去10年分のデータから分析

自分にとって耳が痛いことは、必ず聞き入れる

人は、自分が得たい情報しか得ません。やはり名刺上では、『社長』になりますので、少なからず、すごいですね!だったり、成功しそうですね!と言う言葉を言われたりします。

こういう言葉って気持ちいいです。

しかし、言葉通り受け取ってはいけません。

別に褒められるためにやっているわけでもありませんが、相手は必ずしも本音でそう思っているわけではないのです。

慢心してしまうと、いつしか足下を救われます。

創業時は壮大な(絵に描いた)事業計画を絶対に達成させてやる!

そのような熱いモチベーションで、がむしゃらに働きます。

会社を作ったからには、オフィスを借りて人を雇って、、妄想は膨らみます。当たれば成功、外れれば終わり。

不安も大きいですが、明るい将来に胸を弾ませていました。前しか向いていません。ブレーキのついていない車のようなとても危なっかしい状態でした。

しかし、周りの意見に冷静に耳を傾けないと、後で手痛いしっぺ返しが来ることになります。

特にとっても大切な事は

『耳が痛いことを言ってくれる人を必ずそばに作ること』

ここでの注意点は、アドバイスを仰ぐ人は『多くの失敗をしていて、自分で事業をしている人、自分を叱ってくれる人』が良いと思います。

私の場合、このような方と奇跡的に巡り合うことができましたが、多くの失敗をしている人は、どこでつまづくかというのが分かります。

その人曰く、子供が遊んでいるときに、転ばないように散らばってるオモチャを片付けるイメージらしいです。

普段、周りに何も言ってくれる人がいないからこそ、このような人の言う言葉には必ず耳を傾けておくべきだったと反省しています。

IT全盛時代であっても、人間の失敗の本質は昔から変わらないです。先人に学びましょう。

交流会は99%が仕事に繋がらない

経営者になると、周りが経営者になります。24時間仕事のことを考えていますし、どこにビジネスチャンスが落ちているか分かりません。

まずは交流会に誘われるままに飛び込み、名刺を交換しまくります。そこで知り合った人とまた会いに行く。ビジネス一緒にできたら良いですね!と言った言葉が飛び交います。

今振り返ると、実際にビジネスに繋がった例は1000人に1人,2人です。

その方々に巡り会えただけでも様々な会に行った甲斐はありましたが、『会の見極め』ができるようにならないと、そのお金と時間は無駄になる可能性が高いです。

先に、圧倒的な自分の強みを持つと、周りに人だかりができます。交流会に行く必要はありません。

なにせ、本当に忙しい人は、足繁く交流会には通いませんので笑

人の成功談を、自分に重ねない。

創業初期から色々と仕事を振ってくださる方がいました。その方の経営スタイルは理想に近かったのですが、扱う商材が高級車ということもあり、会社も20年近く運営されていたので、自分とは単価もスタイルも違います。

その方から、人として大切なこと、商売の原理原則をたくさん教えていただきました。

その通りにすれば成功するんだ!と思いやっていましたが、それだけでは甘かったです。

なぜならば、

成功には運の要素や、その人が置かれた環境が大きく作用するからです。

大手メガネチェーンのOWNDAYS田中社長は、

『成功はアート、失敗はサイエンス』

と仰っていました。

まさしくその通りと痛感する次第です。

失敗しないためにはどうすれば良いか?と言う視点も常に持っておくべきでした。

凄い人の知り合い自慢ではなく、相手に与えられるものがある状態を目指そう。


色んな機会に恵まれると、自分より遥か上のステージの方とご一緒することがあります。

そうなると、自分のレベルがまた上がった気がします。そのような方々とお話しして物凄く勉強になる物は多いです。

しかし、です。

先方には、メリットがあるのでしょうか?

こちらから与えられるものがなければ、知っていてもまず仕事にも繋がらないですし、向こうからも会いたいと思ってもらえません。

本当にこの人とつながりたい!という人と出会った時は、

・相手が欲するものを理解し、それを提供する。

・ある専門分野で、その人より秀でる。

・言われたことを素直に全て実践する

これを実践することで強い繋がりを作ることができます。

ただ、知っている自慢になるとブローカーのような存在になります。自分がその人にとって必要な人になりましょう。

仲の良い友達と起業はやめておこう


私は起業をする前に、仲のいい先輩や仲間のチームで事業をしていました。年齢も近く、コアメンバーは4人程だったのですが、最終的にそれぞれが少し疎遠になっています。

一緒に事業をするとなると楽しいばかりではありませんので、いざこざも、それは色々あります。

このような経験があったので、私は起業を一人で始めました。

しかし、当然ながら事業は一人では回りません。

人を雇う余裕もないので、フリーランスの人達に業務委託をお願いして、WEB制作の案件を受けることもありました。

ただ、外注にはリソースも含めて限界があります。すると、友人が手伝おうか、と言ってくれます。

私は心の中では上手くいかないとわかっていても、優秀な友人の力を借りたい、自分がやったらうまくいくはず、

と思い、一緒に仕事をすることにしました。

しかし、やはり上手くいきませんでした。あまり思い出したくありません笑

私の器の問題です。

雇われる側・雇う側の観点から見ても、『人は裏切るものだ』と思うくらいが丁度いいです。※自ら大きくリスクをとっている方は一概にはそう言えません。

そして、逆に言えば自分が相手を裏切る場合もあるのです。

それを前提に、裏切りようのない仕組み、規律を作る。これが大切です。もちろん友人同士の起業でうまくいっているケースもありますが、ごくまれだと思います。

突き詰めると、『裏切られる環境を作った経営者の実力不足』ということになります。

メンタルケアを大切に


起業は孤独な戦いです。甘いことは言っていられません。1秒も無駄にしたくないので、動きっぱなしです。

夜中に目が冴えて仕事をすることや、朝から深夜までぶっ通しということも多々あるでしょう。

しかし、人生も起業も、マラソンです。

これまで様々な事業に携わってきて、自分で言うのも何ですが、割とうまく色んな企業や商品のPRや集客の支援にも成功したつもりです。テレビや雑誌、新聞にもよく取り上げられました。

しかし、

『一気に流行ったものは一気に衰退する』

ものです。

事業もそれと同じで、一部の特別な才能をもつ人以外は、長期戦で考えるべきなのです。

焦りますが、急いではいけません。

私は起業初期にどれくらいで上手くいき始めたか?というヒアリングを500人を超える経営者にヒアリングしました。

ほとんどが、3年目、4年目にやっと黒字になった、最初は本当にしんどかった、と言う声が多かったです。

自分もそうなるんだ、と思っていた(思いたかった)のかもしれません。

強靭なメンタルをお持ちの方は別ですが、貧すれば鈍する、という言葉もありますので、日頃からストレスケアを習慣にしておくことをおすすめします。

家族とゆっくり話す時間は必ず作る


かのスティーブ・ジョブズさえ、死ぬ間際の後悔として、『家族ともっと多くの時間を過ごしたかった』と言っていたそうです。

結婚をしている人ならば、家族を幸せにするために起業をしているはずです。

しかし、失敗しても成功しても、家族と上手くいかないことがある、というのは肝に銘じておくべきです。

失敗したら自己破産。成功しても夜な夜な遊んでいるうちに家族が不仲に、、なんて話はよく聞きますし、周りでもよく目にしました。

私も一時期は、大変な迷惑をかけておりましたが、起業当時はそのような事を考えている余裕はないのです。

視野が狭くなります。今ではとても仲が良いですが、一時期は大いに不安にさせていたのだと思います。

何のために仕事をするのか?

私は家族のためです。

固定費は抑えなければいけませんが、家で仕事をするのはお勧めしません。私は上手くできませんでした笑。

こうならないためにも、家族とは月に1度でもご飯に行くなどして、必ず話す時間を作って、奥様のお話を聞いてあげてください。

※注意!※奥様は起業の自慢話を聞きたいわけではありません笑!家族もクライアントと思いましょう!

起業に失敗することはマイナスではない


起業は素晴らしい事です。実際に自分で起業をすることで、人間的にも大きく成長しますし、素晴らしい出会いにも恵まれますし、行けないところ、できない体験を数えきれないほどさせていただきました。

しかし、マイナスの側面にも目を当てるべきなのです。

最悪自己破産したらいいし、という方もいます。

『自己破産をしたらどうなるか』そのリスクも織り込まなければなりません。

口で言うほど簡単では無いと思います。

私もしばらくは軽い人間不信で塞ぎ込んでいましたが、少しずつ回復してきました。

それも含めて人生の味わいとも言えますが、何せ『起業は早ければ早いほどいい』です。どこかで失敗します。

しかし、また強くなります。

ある人は言っていました。

起業は強くてニューゲームができる、と。

人生とは何が起きるかわかりませんから、死なない範囲でやりたいことをやってみましょう。

ここは大切です。

大怪我を負いすぎない程度に!

かくいう私は、自分を見つめなおし新たに不動産業界に身を置いています。

【実体験】30代未経験で不動産業界に転職した私の話

もう少し腰を据えたら、何かにチャレンジしてみたいと思います。

「本当に挑戦した者にしか道は拓けない。」

皆様の成功をお祈りしています。

自分が積み重ねてきたものが崩壊する瞬間は、やはり経験した人にしかわからないものです。

もし今どうしようもなく途方に暮れている方は、私でよければ相談に乗りますので、吐き出してください。