行政立法とはなにか?わかりやすく解説

行政立法ってなに?

今回は、理解が難しい行政立法について解説していきます。

行政立法がわからない方、省令ってなんだっけ?という方、施行規則ってなんだっけ?という方はぜひご参考ください。

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行政立法とはなにか

その名の通り、行政機関が立法することです。

法律って国会しか作ったらダメなんじゃないの?

確かに、憲法41条で定められています。

国会は、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である。

憲法41条

しかし、法律はあくまで大枠で、細かいルールまで決められていないものです。

後ほど詳しく解説していきますが、宅地建物取引業法を例に挙げると、これは法律です。

この法律には最低限のルールが定められていますが、具体的ではありません。

そこで、宅地建物取引業法施行令宅地建物取引業法施行規則というものを作って、そこで具体的に決めていきます。

例えば、法律で「免許更新を受けなければならない」と定めて、施工規則で「法律で書いてた免許更新は、●日前にしてね!」みたいな感じです。

それらを具体的に説明するために、行政立法が存在します。

行政立法が必要な理由と構造

まず、行政立法の全体構造はこのようになっています。

大きく、法規命令と執行命令に分かれ、また法規命令は委任命令と執行命令に分かれます。

それぞれ見ていきましょう。

法規命令とは国民の権利義務に関わること

法規命令は、国民の権利義務に関わる行政立法のことを言います。

例えば、以下のようなものが具体例として挙げられます。

  • 政令(施行令):内閣が制定する
  • 内閣府令:内閣総理大臣が制定する
  • 省令(施行規則):各省の大臣が制定する
  • 規則:各庁の長官、委員会が制定する

そして、ここが一番ややこしいところなのですが、政令は●●施行令といい、省令は●●施行規則というんですね。

なので、宅建業法を例に挙げると、以下のようになります。

  • 法律:宅地建物取引業法
  • 政令:宅地建物取引業法施行令
  • 省令:宅地建物取引業法施行規則

ここは私は行政書士試験直前まで理解できませんでした。

丁寧に見ていきたいと思います。

政令について

宅建業法施行令の制定文を見てみましょう。

昭和三十九年政令第三百八十三号 宅地建物取引業法施行令

内閣は、宅地建物取引業法第二条第一号、第三条第三項及び第二十二条の五の規定に基づきこの政令を制定する。

宅地建物取引業法施行令

この政令と書いてあります。

つまり、宅地建物取引業法施行令そのものが政令です。

政令は内閣が定めるということでした。

省令について

昭和三十二年建設省令第十二号 宅地建物取引業法施行規則

宅地建物取引業法第四条第一項、同条第二項、第八条の二第一項、第十二条の五第二項及び第十九条の規定に基き、並びに同法を実施するため、宅地建物取引業法施行規則を次のように定める。

宅地建物取引業法施行令

省令と書いてありました。

建設省は、国土交通省の前身です。

省令は、各省の大臣が定めます。

『施行規則』『規則』は別物です。

執行命令と委任命令の違いについて

上記で見た中でも、委任命令と執行命令の違いはなんでしょうか?

説明します。

執行命令とは

執行命令は法律を実施するための細かいルールを定めるためのものです。

例えば、宅地建物取引業法施行令にはこのように書いてあります。

(免許手数料)

第二条 法第三条第六項に規定する免許手数料の額は、三万三千円とする。

宅地建物取引業法施行令

そこで、法第三条第六項をみてみます。

第三条 宅地建物取引業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない。

 第一項の免許のうち国土交通大臣の免許を受けようとする者は、登録免許税法の定めるところにより登録免許税を、第三項の規定により国土交通大臣の免許の更新を受けようとする者は、政令の定めるところにより手数料を、それぞれ納めなければならない。

宅地建物取引業法

国土交通大臣の免許の更新を受けようとする者は、政令の定めるところにより手数料を納めなければならない、となっています。

それが施行令で3万3千円と定められています。

委任命令とは?

委任命令は、新たに権利義務を制定する命令です。

執行命令のように、政令で手数料定めておいてね、という形では新たな権利義務は発生しません。

以下のように政令で定めるものがあった後でなければ、広告をしてはならない、と義務を課しています。

第三十三条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項又は第二項の許可、建築基準法第六条第一項の確認その他法令に基づく許可等の処分政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない

宅地建物取引業法

そして政令を見てみます。

第二条の五 法第三十三条及び第三十六条の法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものは、次に掲げるものとする。

 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第三十五条の二第一項本文、第四十一条第二項ただし書、第四十二条第一項ただし書、第四十三条第一項、第五十二条第一項、第五十二条の二第一項(同法第五十七条の三第一項において準用する場合を含む。)、第五十三条第一項及び第六十五条第一項の許可並びに同法第五十八条第一項及び第五十八条の三第一項の規定に基づく条例の規定による処分

二〜四十略

宅地建物取引業法施行令

かなり具体的に定められていることがわかります。

法律は白紙委任(丸投げ)をしてはいけない、とされているので一般抽象的ではなく個別具体的に委任しなければなりません。他にも以下のような特徴があります。

  • 白紙委任禁止
  • 個別具体的な委任禁止
  • 法律の委任の趣旨を逸脱してはならない

行政規則とは

一方、行政規則は法規命令と別の立ち位置にあります。

行政規則の特徴は国民の権利義務には関係しないことです。

要は、内部規則です。

行政規則には以下のようなものがあります。

  • 訓令
  • 通達
  • 審査基準・処分基準
  • 行政指導指針

訓令は上級行政機関が下級行政機関に対してする命令です。

通達は、書面でされるものです。

内容自体は訓令と同じです。

審査基準や処分基準は、行政手続法のところで出てくるものです。

行政手続法をわかりやすく解説!申請に対する処分と不利益処分とは?

実際の行政指導指針はこのようなものです。(堺市のサンプル

まとめ

以上、行政立法についてまとめてみました。

混乱しがちなこの分野ですが、きっちり整理して、何度も見返すことで記憶に定着していきます。

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