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不動産売却トラブル5選と対処法の解説

不動産の取引にはトラブルがつきものです。

私も現場で日々様々なトラブルに見舞われますが、売主さん、買主さん、不動産会社、全員が気持ちよく取引ができればベストです。しかし人対人ですから、どうしてもトラブルはおこってしまいます。

その中でも防ぎようのないトラブル(不可抗力)と、防げるトラブルがあり、事前に知識として知っておくだけでもトラブル発生率を減らすことができるのではないかと思っています。

そこで今回は、2021年不動産統計集というデータから、トラブルをまとめて、その対処法についても解説してみました。

不動産統計調査とは・・・
公益財団法人不動産流通推進センターが毎年発表している不動産統計集です。

是非、取引の参考にしていただければ幸いです!

不動産売買の紛争件数

それでは、公表されている項目を件数別にみてみましょう。

RANKトラブルの内容件数(令和1年)
1位重要事項説明等(重要事項不告知を含む)84
2位契約の解除(ローン不成立解除を含む)33
3位瑕疵問題(瑕疵補修を含む)25
4位契約内容に係る書面の交付13
5位手付金、中間金等の返還8
6位相手方等の保護に欠ける行為の禁止6
7位日影、眺望、境界等相隣関係5
8位預り金、申込証拠金等の返還4
9位不当な履行遅延の禁止(登記・引き渡し)4
10位秘密を守る義務4
11位その他76
合計262

ダントツで、重要事項説明等(重要事項不告知を含む)がトップを占めています。なお、平成27年には紛争の件数が140件であったことから、大きく改善していることが見てとれます。

特に上位5位は重要なことですので、それぞれの項目詳細と対処法について解説します。

重要事項説明のトラブル

1位は重要事項説明のトラブルで令和1年には84件もの紛争がありました。

売買の取引を行う時には、重要事項説明(じゅうようじこうせつめい)を必ず行わなければなりません。これは仲介に入っている不動産会社と、宅建士に説明義務があり、法律で決まっています。

この重要事項説明は、言った言わないを防ぐ目的で説明、交付されます。考えられるトラブルとしては、下記のいずれかが主になると思います。

・重要事項説明に書いてある内容と違う
・重要事項説明に書いていない内容で重大なことがあった

ここでのポイントは、正直に伝えることです。例えば、近隣のトラブルや周囲の環境に問題があった場合、告知書というものも書きますので、それに正直に記載しましょう。

また、他に気になる点があれば不動産会社に伝えておきましょう。

重要事項は内容が複雑です。不動産会社は慣れているので大丈夫ですよ、と言いますが、自分でも理解しておくことをお勧めします。丁寧に説明してもらいましょう。そこの手間を惜しんではいけません。

本サイトでも重要事項説明の用語を解説している記事もありますので、参考にしてみてください。

契約の解除

次に契約の解除は、33件でした。

解除には様々な理由がありますが、一例を挙げます。

・ローンに通らなかった
・何らかの特約がついていた
・聞いていた内容と違う
・買主さん都合の解除
・売主さん都合の解除
などなど・・・

特に、ローンについては、基本的に特約をつけます。ローンが通らなかったら契約を白紙撤回しますよという内容のもので、融資特約(ゆうしとくやく)とも呼ばれます。

また、契約を解除する際には、手付金を返したり、違約金を支払わなければなりません。

ここでのポイントは、契約の時点で不確実なことがあれば特約をつけることです。その条件がないと建物を建てることができない重要な条件が達成できないと、白紙撤回する旨です。

基本的には不動産会社がつけますが、不安な時には「どういう特約をつけますか?」と聞いてみましょう。

瑕疵(かし)問題

瑕疵問題も25件と、大きな割合を占めます。

瑕疵(かし)とは雨漏りのように、目に見えない欠陥や不具合のことを言います。

他にも、下記のようなものが挙げられます。

・建物の傾き
・シロアリ
・サビや木部の腐食(ふしょく)
・水道関係の故障
・火事や水漏れ
・土地問題(地盤沈下・土壌汚染)
・境界、越境について
・敷地内残存物
・騒音、振動、臭気
・電波障害
・その他通知事項

この他にも買主さんが、これは瑕疵だ!と感じたことが、瑕疵として認められるケースがあります。とはいえ、土壌汚染や地盤沈下については、よほど大規模な物件でない限り事前調査も難しいケースがあります。

そこで、このトラブルを防ぐために告知書を契約時につけることが定められました。知っていること、知らないことを書くもので、正直に回答しましょう。

4位 契約内容に係る書面の交付

次に書面の交付についてです。

国土交通省が事例として、下記のような紛争事例を取り上げています。言葉が難しい場合は、黄色線に着目してみてください。

事例:水道管敷設に関する買主と媒介業者の認識の齟齬(そご)により紛争に発展した事例
中古建物付き土地の売買において、媒介業者は買主に対して当該土地の前面道路に水道管が埋設されていないことを口頭では説明したが、重事説書要事項説明書の記載が誤っていた。買主は、契約後になって前道路面に水道管が埋設されていないことを初めて認識し、媒介業者に事前に説明を受けていなかったと主張する一方、媒介業者は当該説明を行っていたと主張したため、紛争に発展した。

国土交通省資料より

つまり、交付書類が間違っていたため、紛争に発展したケースです。これは個人的には宅建業者が悪いと思います。

ここでのポイントは、不動産会社も人である、との考えのもと、重要事項説明書・契約書をしっかりと理解しておく必要があるという認識をしておくことでしょう。

5位 手付金、中間金等の返還

契約が決まる際、売主さんは手付金を受け取ります。この手付金は、売買代金の一部としてまかなわれます。また、買主さんがキャンセルする際には手付放棄しなければキャンセルできないこともあります。そして、売主さんの都合で解約する場合は、手付金の倍返しをしなければなりません。

ここでのポイントも、契約書に解除期限などが明記されているか、を確認しておきましょう。

また、ここからは補足ですが、手付金を預けていた不動産会社が倒産するケースも考えられます。

通常、完成している物件であれば、売買代金の10%または1,000万円を超える手付金を買主さんから受け取るときには,保全措置を講じることが義務付けられています。

保全措置が講じられていれば、倒産しても保証会社から手付金が返還されます。

ここでのポイント(物件を買う時)は下記をしっかりと確認することです。

手付金等の額が保全措置の対象となるか
手付金等が実際に保全されているか

まとめ

以上、不動産売却時におけるトラブル5選を紹介しました。

やはり、重要事項説明や契約書に起因していることが大きいかと思います。

売ってから大きなトラブルを避けるためにも、気になる点があればどんどん突っ込んで、不動産会社も人であることを前提に、書類の理解をしておくことをお勧めします。