こんにちは、不動産のOTOMO(@zebrakun24)です。
「不動産業界に興味はあるけど転職するのは不安」「不動産業界に転職したけどこれからやっていけるか心配」
実力主義でブラックな印象がある不動産業界だからこそ、転職時にこのような不安を感じる方は多いでしょう。
とりわけ不動産営業の仕事は、高収入が期待できる反面、厳しいイメージが強くあります。
今回は、25歳で不動産業界に飛び込んだ筆現在31歳、不動産業界6年目の不動産営業マンに、体験談を聞いてみました。
25歳で不動産業界に飛び込んだ営業マンが、下積み時代から売れるようになるまでに経験したリアルまで。
不動産業界への転職を後押しする内容になっているので、興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
大学を卒業後、横浜にある専門商社の営業を1年半経験。
25歳で投資用不動産のデベロッパーに転職後、3年間新築アパートの営業として活躍。
その後、飲食店の正社員を2年経験した後、現職のハウスメーカーに転職。
現在は、横浜・川崎・湘南を中心に神奈川エリアで戸建用地の仕入営業として働いている。
三児の父親であり不動産の営業マン兼ウェブライターとして日々、忙しくも楽しく働いている。
目次
不動産営業に転職した理由
不動産業界に転職した理由はなんですか?
不動産業界への転職を考えた理由は、シンプルに稼ぎたかったからです。
きっかけは、二人目のこどもが生まれたこと。
専門商社の給料も特に低いわけではなかったですが、年功序列ですぐに高収入は見込めません。
それでも仕事は激務であり、休日の仕事は当たり前、上司からのパワハラも相当なものでした。
「どうせきつい思いするのであればもっと稼げる仕事がしたい!」
そこで見つけたのが不動産営業の仕事でした。
まだ25歳で社会経験も積まないまま、自らの営業力を信じて不動産営業への転職を決意します。
はじめて不動産会社に転職。求人情報とのギャップに驚く
不動産会社に転職した経緯はどのようなものでしたか?
新卒で入った会社を辞め、転職活動をしていたところ、転職エージェントから紹介されたのが、後に入社することになる不動産投資用不動産会社。
「平均年収は800万円台、2年目で1000万円プレーヤーもゴロゴロいる」
とにかく稼ぎたいと言う一心で転職活動をしていた私は、面接時に聞かされたこの一言にときめき入社を決意しました。
求人情報では「土日休み可能」と記載されており年間休日は110日以上。
「こんな良い会社ある?」
そう思いながら入社を決意、内定直後の入社手続きで人事部の担当から言われた一言に衝撃を受けます。
「うちの会社、営業は年間休日90日だけど大丈夫?」
回答はもちろん、「はい!もちろん大丈夫です!」
ここから私の不動産人生がスタートします。
不動産会社にはじめて入社して驚いたこと3選
はじめて入社した不動産会社は、投資用不動産に特化したデベロッパーであり、業界では当時もっとも勢いのある会社の一つでした。
ここでは、はじめて不動産業界に飛び込んで驚いたことを3つ挙げて紹介します。
あくまで筆者の実体験であり、すべての会社に当てはまる訳ではないのでご了承ください。
※ただ、おおむね当てはまる会社も多い気がします(笑)
軍隊みたいな朝礼
不動産業界では、毎朝きっちりと朝礼をする会社が多いです。
筆者がはじめて入社した会社は、まるで軍隊のような朝礼をする会社で入社初日は、正直「とんでもないところに来てしまった」と言う印象でした。
経営理念と営業目標を全員が暗記し、毎日割り振られた担当社員の声に合わせて、全員で唱和します。
担当者の声が小さいときや内容が暗記出来ていないと役員から「やり直せ」とゲキが飛びます。
とにかく一字一句間違えることも許されず、元気がないことも許されない朝礼にはじめは衝撃を受けました。
※女性社員だけは、声が小さくてもOKでした(笑)
時期に関係なく新入社員と退職者が多い
私が入社した時期は、不動産投資が活況であり、常に求人募集をしていました。
その関係で毎週のように大量の中途社員が入社してきますが、驚くべきは、その大半がすぐに辞めていくことです。
もちろん、活躍する営業は、入社して数カ月で結果を出し、社内の評価をどんどん上げていきます。
ただ、大げさでなく入社してすぐに活躍できるのは、10人いたらせいぜい1人か2人です。
私も会社の役に立っていると自信をもって言えるまでには1年ほどかかりました。
「不動産営業=実力主義」と分かっていたものの、想像を超えた人の入替の多さに不安を感じたことを覚えています。
人によって給料がまったく違う
不動産業界では、給料を他人に言うハードルが他の業界より低い傾向にあります。
よって、普段の業務時に今月の給料を教え合うことは、あまり珍しくありません。
先輩社員の給料を聞くたびに一喜一憂していましたが、驚いたのは人によって給料が想像以上に違うことです。
当時の会社は、固定給が低くボーナスもない、歩合給が月々の給料に反映される出来高制の給与形態でした。
人によって月給が10万円、50万円、100万円、それ以上とまったく違います。
中には、月収だけで300万円以上と言うケースもあり、先輩営業マンの天と地を目の当たりにできたことは、当時大きな刺激になりました。
はじめての不動産営業で味わった苦悩、契約できてもすぐには稼げない
不動産会社の転職で気をつけておくべきことはなんでしょう?
不動産営業は確かに高収入を得られる仕事ですが、仕事を始めてすぐに稼げるようになるわけではありません。
仮に、契約が出来ても物件の引き渡し(決済)が終わるまでは歩合が入らないシステムになっているからです。
私がいた会社は契約時点と銀行ローンの1時審査が通過した段階で歩合の一部が支給されていたため、まだマシでした。
ただ、知っていれば出来る限りの準備が出来たと思うので、入る会社の給与システムにはぜひ気をつけてほしいと思います。
入社後1年間は週3日のアルバイト生活で食いつなぐ
自己紹介でも述べたように、私が不動産会社に入社したときには、二人の子供がいました。
そんな中、会社の固定給は手取りで17万円前後。
これでは食べていけないと感じた私は、仕事終わりの時間でアルバイトすることを決意します。
選んだ仕事は、仕事終わりに働けて時給が高い夜のお店「クラブ(スナック?)」のボーイでした。
奥さんには本当に申し訳なかったですが、絶対に売れると言う決意の言葉とかなり年齢層高めの女性しかいないお店と言うことで何とか許してもらえました(笑)
このアルバイト生活は、一年間続けましたが、人生で最もきつい日々だったと今でも言えます。
苦しい営業生活も三つのきっかけにより次第に好転していく
ダブルワーク状態の過酷な営業生活もある三つのきっかけによって大きく変わっていきました。
私は、これまでたくさんの営業マンを見てきましたが、成功する人は、何かのきっかけを機に大きく人生を好転させます。
成果が上がらない日が続いても努力していれば何かしら人生を変えるチャンスが必ず訪れます。
不動産業界に不安を抱いている方は、ぜひ紹介する内容を読んできっかけやチャンスをつかむヒントにして欲しいです。
ついに初契約!会社のみんなから祝福される
まず一つ目のきっかけが、念願の初契約です。
私の場合、同期の中でも契約を取るのが遅かったため、初契約はかなり嬉しかったのを覚えています。
はじめての契約は4か月目でしたが、同期が1カ月や2カ月で次々と契約していく姿にかなり焦りがあったからです。
そして何よりうれしかったのは、部署に関係なく会社のみんなが祝福してくれたことでした。
この初契約によって「不動産業界でやっていけそう」と言う大きな自信になり、下がりかけていたモチベーションが一気に上がります。
売れるきっかけを与えてくれた二組の顧客!後に大切なオーナー様に
営業マンを長く続けていると良い意味で忘れられないお客様は必ずいます。
私の場合、入社して1年目に出会った2組のお客様は、後の営業人生に大きな影響を与えるとても大切なオーナー様になりました。
1人目は、大手運送会社で働きながら、すでにいくつか投資物件を持っていたベテラン投資家。
2人目は、不動産投資自体は初めてでしたが、某自動車トップメーカーの部長を務めるハイクラスの方でした。
タイプの違う2組ですが、共通しているのは、私と対等な立場で話をしてくれたことでした。
投資物件の中でも高額な1棟物件を扱う営業は、歳が若いと何かとなめられます。
そんな中、まだ入社して半年ほどの私を時には頼りにしてくれた二組のお客様には、今でも感謝しています。
目標となる先輩との出会いと出る杭を伸ばしてくれた女性上司
最後のきっかけは社内的な人との出会いです。
1人目は同じ営業チームの先輩、2人目は後に配属された営業チームの上司でした。
まずはじめの転機となったのは、1人目の先輩営業と同行をした時です。
営業トーク、顧客との接し方、営業としての考え方すべてにおいて尊敬出来ました。
1回目の同行からは、商談の度に同席してもらい徹底的に真似をしました。
そして、営業成績が軌道に乗ってきたタイミングで配属となったのが、次にきっかけを与えてくれた女上司の営業チームでした。
私の人生ではじめての女性上司です。
この上司の特徴は、完全な自由主義・実力主義と言う点です。
営業として力をつけ始めていた私は、この女性上司のもとで営業として一気に飛躍します。
部下の成長をよく思わない上司もたくさんいる中で頑張った分だけ評価してくれるこの上司は、今までに出会った中で間違いなく最高の上司です。
稼げるようになって人生が一変!仕事より家族中心の生活に
先述したきっかけもあり、稼げるようになってからは人生が一変します。
1年を過ぎたあたりからは、月収が100万円を超えるのも珍しくなくなっていました。
もちろん、月によって収入に変動はありますが、生活に困るレベルではありません。
1年間続けたアルバイトも辞め、やっと家族との時間が持てるように。
仕事中心の生活は、完全に家族中心に変わっていきます。
この時はじめて「不動産の営業って、実は他より自由に働ける仕事なのではないか?」と思うようになっていました。
不動産営業の仕事がきついのは入社して1年程度
不動産の仕事は、最初は辞めたい、と思うタイミングがある方がほとんどだと思います。どのようにして乗り切りましたか?
不動産業界に5年以上いる私の感覚としては、不動産営業がきついと感じるのは入社してから1年ほどの間だけです。
逆に言うと、1年間まじめに仕事をしていれば、不動産営業の仕事はそこまできつくありません。
「それ、あなただけでしょ?」
「たまたま上手くいったから言えるのでは?」
そう思うかも知れませんが、実際に私の周りでも1年以上続いて他の業界に転職する人は少ないです。
もちろん、何かの理由で退職するケースもありますが、多くの人がまた違う不動産会社に転職しています。
先日、不動産営業マンが運営するYouTubeチャンネルでも同様のことが言われていたので、おおよそ間違いではないでしょう。
不動産業界へ転職を考えている、またすでに転職しているという方もまずは、騙されたと思って1年間だけ続けてみることをおすすめします。
自分が思っていたよりも仕事が楽になり、自分のペースで働けることで自由な時間もぐっと増えますよ!
1年続ければ誰でも一定水準は稼げるようになる
「1年続ければ仕事は慣れるかもだけど稼げないと意味ないのでは?」
先述した内容を読んでそう思った方もいるでしょうが、結論、これは大丈夫です。
もちろん保証は出来ませんが、1年続けていれば基本的に一般的な会社員の平均給与レベルは稼げるケースが多いです。
恐らく、1年続けて一向に給与が上がらない営業であれば、会社的にも雇用し続けるのが難しくなるでしょう。
1年ほど平均的な給料であっても2、3年目で大爆発と言うケースも多々あるので、給与面が心配な方もまず1年間続けることを意識してください。
最後に、不動産の仕事は向いていれば最高です。
今回は、筆者がはじめて不動産業界に入った後の下積み時代から売れるようになるまでに経験したことを語りました。
はじめこそ不安だった不動産業界ですが、入って1年が経つ頃には、天職だと思える仕事に変わっていました。
一度、不動産業界を離れて1年半前に不動産業界に戻ってきましたが、今ではもう違う業界で働く気はありません。
見方によって厳しい業界ですが、中に入ってみないと分からない独特の自由さと居心地の良さがあります。
読者の方の中から不動産業界で一緒に働く仲間が一人でも増えると嬉しいです。
ありがとうございました!