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こんにちは、不動産のOTOMO(@zebrakun24)です。
今回はベトナムに進出している不動産会社をまとめます。
ここ数年で東南アジアに進出する不動産会社のニュースを立て続けに聞きますが、どんな会社がどんなプロジェクトを行なっているのでしょうか?海外進出を検討している会社の方にも参考になれば嬉しいです。
関連記事です。ベトナムハノイに行ってきました!


合計1万2千文字あるので、目次から読みたい項目へどうぞ。
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▼目次
目次
ベトナムの予備知識について
ベトナムの正式名称は『ベトナム社会主義共和国』。JETRO(日本貿易振興機構)の調査によると、ベトナムは人口約1億人近く、平均年齢も31歳と若いです。政治的には社会主義共和国で一院制一党体制(ベトナム共産党)です。

日本との比較
世界の人口動態をまとめているサイトWorld Population Reviewによると日本の平均年齢は48.6歳と世界2位なのでだいぶ違うことがわかります。
人口の増加率を見てもすでにピークを迎えた日本とは曲線の伸び具合が違いますね。
▼人口推移:World Bank open dataのデータ(人口推移)

また、2010年末には世界銀行およびアジア開発銀行から「中所得国」に認定され、近年は5〜7%のGDP成長率をキープ。コロナでは大きく落ち込みましたが、東アジアで最も高い成長率。今後(すでに)自動車や家電などの製品の購買意欲が急速に高まると言われています。
▼経済成長率推移:World Bank open dataのデータ(赤がベトナム)

また、同国の場合は土地法4条にもとづき国家が統一的に土地を管理しています。同法で土地の「使用権」として永久使用権として売買されており、日本の不動産投資の感覚とはまた異なります。
不動産の法制度は大枠にとどめますが、制度をより詳しく知りたい方は国土交通省に詳細に記載されていますのでこちらのページをご覧ください。
日本の不動産業のベトナム拠点数の状況について
そもそも海外に進出している日系企業はどのぐらいあるのでしょうか?
外務省「海外進出日系企業拠点数調査」2021年調査結果によると企業拠点の総数(※)は77,551となっています。
そのうち「不動産業・物品賃貸業」は786社で全業種の1%です。
国別の内訳を見てみましょう。アジアが半数以上をしめています。
▼海外進出日系企業拠点数調査(全世界)

加えて、アジア圏の中から拠点数が多い順に並べてみます。
▼海外進出日系企業拠点数調査(アジア)

タイ・中国・インドネシアに次いでベトナムときています。圧倒的にタイや中国が多いですが、ベトナムも日系企業が上位に拠点を構えていることがわかります。
※企業形態の分類は
(1)本邦企業の海外支店等
(2)本邦企業が100%出資した現地法人及びその支店等
(3)合弁企業(本邦企業による直接・間接の出資比率が10%以上の現地法人)及びその支店等並びに
(4)日本人が海外に渡って興した企業(日本人の出資比率10%以上)となっています。
ベトナムに進出している日系不動産会社一覧
ではどのような企業が進出しているのでしょうか?調べてみたところ以下のような企業が進出していました。
- 上場不動産デベロッパー
- 電鉄系グループ
- 地場不動産会社
- 住宅メーカー
物件の種別は「高級戸建て」「ローカル向けの戸建て」「テラスハウス」「コンドミニアム」などさまざま。
今回取り上げるのは以下の企業様です。全て挙げるのは難しいため参考になりそうなプロジェクトや海外を専門に活動している知人から聞いたものをベースにまとめています。
※順不同です
阪急阪神不動産株式会社 | |
東急株式会社 | |
三菱地所株式会社 | |
東進開発株式会社 | |
スターツコーポレーション株式会社 | |
サンフロンティア不動産株式会社 | |
ダイビル株式会社 | |
株式会社タカラレーベン | |
西日本鉄道株式会社 | |
株式会社三栄建築設計 | |
株式会社オカムラホーム | |
株式会社フジケングループホールディングス |
それでは一つずつ解説します。
阪急阪神不動産株式会社

会社名 | 阪急阪神不動産株式会社 |
所在地 | 大阪市北区芝田一丁目1番4号 阪急ターミナルビル内 |
設立 | 1947年2月17日 |
資本金 | 12,426百万円 |
事業内容 | オフィス・商業施設の賃貸、不動産開発、エリアマネジメント、不動産ファンド マンション・戸建住宅・宅地の分譲、仲介、リフォーム、賃貸管理、土地活用 など |
大阪梅田のど真ん中に本社を構える阪急阪神不動産株式会社。中長期の視点で成長著しいASEAN地域をメインに不動産事業を行なっています。
2015年のベトナム住宅分譲事業を皮切りに進出し、経営企画本部内の一部門だった海外事業部が2019年4月より海外事業本部となりました。日本での不動産事業で培ったノウハウを海外で活かすことで、海外事業を同社の収益の柱の一つとすることを目標としています。
主に住宅分譲・賃貸開発事業の取り組みがメイン。ベトナム以外にも、タイ・インドネシア・フィリピン・マレーシア・シンガポール・米国に進出しています。
ベトナムでは住宅分譲事業や物流倉庫事業を手掛けています。
▼住宅事業(マンション)
事業名 | 所在地 | 住宅戸数 | 竣工時期 |
---|---|---|---|
FLORA -ANH ÐÀO-フローラ アンダオ | ホーチミン市9区 | 500戸 | 2016年 |
FUJI RESIDENCEフジ レジデンス | ホーチミン市9区 | 789戸 | 2017年 |
FLORA -KIKYO-フローラ キキョウ | ホーチミン市9区 | 234戸 | 2018年 |
MIZUKI PARKミズキ パーク | ホーチミン市ビンチャイン県 | 約4,000戸 | 2019年〜 |
Akari Cityアカリ シティ | ホーチミン市ビンタン区 | 約5,200戸 | 2021年〜 |
▼住宅事業(戸建て)
事業名 | 所在地 | 住宅形式 | 総戸数 | 竣工時期 |
---|---|---|---|---|
FUJI RESIDENCEフジ レジデンス | ホーチミン市9区 | 戸建 | 84戸 | 2017年 |
IZUMICITYイズミシティ | ドンナイ省 ビエンホア市 | 戸建・タウンハウス | 約3,000戸 | 2023年~(予定) |
MIZUKI PARKミズキ パーク | ホーチミン市ビンチャイン県 | 戸建・タウンハウス | 39戸・57戸 | 2019年〜 |
▼物流倉庫事業
事業名 | 所在地 | 敷地面積 | 賃貸面積 |
---|---|---|---|
Sembcorp Logistics Park A (Hai Phong)-ブロック1 | ハイフォン市 | 約25,900㎡ | 約15,000㎡ |
Sembcorp Logistics Park A (Hai Phong)-ブロック2 | ハイフォン市 | 約21,200㎡ | 約14,300㎡ |
Sembcorp Logistics Park B (Hai Phong) | ハイフォン市 | 約23,800㎡ | 約13,200㎡ |
Sembcorp Logistics Park (Hai Duong) | ハイズオン省 | 約28,200㎡ | 約13,200㎡ |
マレーシアにも進出しています。別記事でこちらも深ぼっているので合わせてご参考ください。
上記で紹介したPJは、後ほど紹介する西日本鉄道株式会社と共同で手掛けるプロジェクトが複数あります。
阪急不動産(株)・西日本鉄道(株) 海外でのマンション分譲事業に初進出 -ベトナム・ホーチミンの分譲マンション開発プロジェクトに参画します-(PR TIMES)
阪急阪神不動産と西鉄、ベトナムで大規模住宅分譲プロジェクトを始動-4,600戸超の分譲マンション開発(日経新聞)
東急株式会社

会社名 | 東急株式会社 |
所在地 | 東京都渋谷区南平台町5-6 |
設立 | 1922年9月2日 |
資本金 | 1,217億24百万円(2022年3月31日現在、単位未満切捨) |
事業内容 | 不動産賃貸業、不動産販売業、その他事業 |
東急グループは長年培ってきた沿線開発のノウハウを活かして、ベトナム・タイ・オーストラリア3カ国でのまちづくり事業を展開しています。同社はホーチミン市の北に位置するビンズン省で日本流のまちづくりを行っています。
ビンズン省とは?以下引用します。
ビンズン省政府は、ベトナム国内で経済発展や外国からの投資誘致に特に積極的な行政であり、2020年にコロナ禍によって 経済全面が深刻な影響を受けた際も、同省のGDP成長率は国内平均の約2.3倍である6.78%という比較的高いレベルを維持しております。
出典:東急ガーデンシティホームページ
2012年にはベカメックスIDCとの合弁会社であるべカメックス東急を設立し、同省で東急ガーデンシティの開発を進めています。日本企業としてはベトナム最大級となるまちづくりを展開しています。
言葉では説明が難しいので、以下の「BECAMEX」のリンクを見てみてください。壮大なスケールです。
会社名 | BECAMEX TOKYU CO.,LTD. |
所在地 | ベトナム社会主義共和国 ビンズン省 |
設立 | 2012年3月1日 |
資本金 | 8兆6,000億ベトナムドン(約327億円)※設立時為替レートによる |
事業内容 | 不動産開発業・不動産販売業・不動産賃貸業 |
▼SORA gardens
プロジェクト名 | 種類 | 総床面積 | 住宅戸数 | 竣工時期 |
---|---|---|---|---|
SORA gardens I | コンドミニアム | 31,287㎡ | 406戸 | 2015年3月 |
SORA gardens Ⅱ | コンドミニアム | 84,297㎡ | 557戸 | 2021年4月 |
三菱地所株式会社

会社名 | 三菱地所レジデンス株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ |
設立 | 1957年6月1日 |
資本金 | 15,000百万円(2021年3月31日現在) |
事業内容 | 不動産の開発、不動産の販売、不動産の賃貸借 |
三菱地所グループは1970年代から海外事業に取り組み、アメリカやイギリスで賃貸・開発事業を手掛けてきました。
アジア・オセアニアにおいては以下の会社を設立しました。2008年にシンガポールに三菱地所アジア社を設立しベトナム・タイをはじめ東南アジア・オセアニアで不動産事業を推進しています。
- 2008年に三菱地所アジア社
- 2013年に三菱地所(上海)投資諮詢有限公司
- 2018年に台灣三菱地所股份有限公司
- 2019年に三菱地所インドネシア、三菱地所ベトナム
- 2020年に三菱地所タイ
- 2021年に三菱地所アジア社(オーストラリア支店)
ホームページではアジア全域のプロジェクトが紹介されていますので、ぜひご覧ください。
同社は、先ほど紹介した東急株式会社の子会社「BECAMEXTOKYU 」と合弁会社「BTMJR INVESTMENT LIMITED COMPANY」を2018年10月に設立。
ビンズン新都市において557戸のマンションプロジェクト
「SORA gardens Ⅱ」(以下、本プロジェクト) の開発を進めました。(リリース)
プロジェクト名 | 種類 | 住宅戸数 | 竣工時期 |
---|---|---|---|
SORA gardens Ⅱ | コンドミニアム | 557戸 | 2021年4月 |
東神開発株式会社

会社名 | 東神開発株式会社 |
所在地 | 東京都世田谷区玉川3-17-1 |
設立 | 1963年(昭和38年)12月28日 |
資本金 | 2,140百万円 |
事業内容 | ショッピングセンターの開発、運営管理/不動産の賃貸借、売買とその仲介等 |
東神開発は株式会社高島屋の連結子会社です。
同社は1963年、高島屋グループ内で商業デベロッパー機能を担う役割で、日本初の郊外型ショッピングセンターの開発を目的に設立されました。玉川高島屋S・Cや新宿タカシマヤタイムズスクエア、なんばダイニングメゾンも手がけています。
海外においては1993年シンガポール高島屋S.C.をオープンし、シンガポール高島屋と130の専門店が出店しています。これがASEANに向けて新たな海外事業展開の礎に。2012年にはホーチミン市中心部に位置する大型複合開発計画「サイゴンセンター」への事業参画を決定。シンガポールのケッペルランド社や現地企業が事業パートナーです。
拠点名 | ホーチミン駐在員事務所 |
所在地 | UNIT6, 26TH FLOOR, SAIGON CENTRE TOWER2, 67 LE LOI BOULEVARD, DISTRICT1, HO CHI MINH CITY, VIETNAM |
物件名 | 所在地 |
---|---|
サイゴンセンター | 2012年にホーチミン市中心部に位置する大型複合開発計画へ事業参画を決定。2016年に同センターにホーチミン市はつの日系百貨店を核としたショッピングセンターを開業。約150店舗の専門店が出店。 |
スターレイクプロジェクト | ハノイ市から北西へ約6kmほどの大規模タウンシップ開発。学校開発および複合商業開発に2019年より参画。サイゴンセンターに次ぐ上質な商業とハイグレードオフィスからなる複合施設開発。 |
A&Bタワー | サイゴンセンター近く、ホーチミン市1区のオフィスビル。日系企業も多く入居し、東神開発は段階を経てマジョリティ持分を取得。 |
インドチャイナプラザハノイ | ハノイ市カウザイ区に位置する複合ビル。清水建設(株)と共同で2019年に商業・オフィス部分を取得。 |
スターツコーポレーション株式会社

会社名 | スターツコーポレーション株式会社 |
所在地 | 東京都中央区日本橋 3丁目4-10 スターツ八重洲中央ビル |
設立 | 1972年9月30日 |
資本金 | 110億3,948万4,667円(2022年3月31日現在) |
事業内容 | スターツグループの持株会社として、グループ各社の経営管理、並びにそれに付帯する業務 |
スターツグループは、不動産事業をはじめとして土地建物活用、再開発事業などを幅広く手がける総合不動産事業を行なっています。ピタットハウスで有名ですね。
1986年、ハワイに現地法人設立以来、各都市で事業を展開。海外ネットワークは22年3月末時点で事業を展開しています。日系企業の海外進出支援として「住まい探し」「オフィス探し」などのサービスを提供しています。
ベトナムにおいては、2009年にハノイにスターツインターナショナルベトナムを、2013年にスターツホーチミンを設立し、生活サポートを行っています。本記事で紹介している会社は開発事業をメインとしているところが多いですが、スターツインターナショナルは仲介やコンサルティングがメインになっています。
▼ベトナムホーチミン
会社名 | STARTS INTERNATIONAL VIETNAM CO.,LTD. HO CHI MINH BRANCH |
所在地 | #1402, Saigon Riverside Office Center, 2A-4A Ton Duc Thang Street, Dist. 1, HCM City |
設立 | 2013年4月1日 |
事業内容 | ・賃貸住宅の仲介(サービスアパート・コンドミニアム) ・賃貸オフィスの仲介(サービスオフィス・通常オフィス・店舗) ・ご所有のコンドミニアムの募集・管理サポート ・レンタル工場の仲介 ・工場売買の仲介 ・コンドミニアム売却・購入の仲介 ・専門家(内装業者・進出コンサル会社・会計事務所・弁護士等)の紹介 ・その他不動産全般に関するコンサルタント |
▼ベトナムハノイ
会社名 | STARTS INTERNATIONAL VIETNAM CO.,LTD. |
所在地 | Unit 4.11, CornerStone Building, 16 Phan Chu Trinh Str.Hoan Kiem Dist., Hanoi |
設立 | 2009年5月 |
事業内容 | 不動産仲介 不動産管理 不動産コンサルタント 投資進出に関するコンサルタント |
マレーシアについて深ぼった記事もあるので合わせてご参考ください。
サンフロンティア不動産株式会社

会社名 | サンフロンティア不動産株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区有楽町一丁目2番2号 東宝日比谷ビル14階 |
設立 | 1999年(平成11年)4月8日 |
資本金 | 11,965百万円 (2018年1月現在) |
事業内容 | 都心オフィスビル事業、ホテル・観光事業、その他事業 |
サンフロンティア不動産は、東京におけるオフィスビルや店舗ビル中心に「不動産活用」の専門サービスを提供する会社です。東証プライム市場に上場しています。
海外においてはベトナムやインドネシアにおける住宅事業に重点投資。「アジアの人々を幸せに、同志と共に」を理念に活動されています。2015年12月にベトナム現地法人SUN FRONTIER VIETNAM CO.LTDによるホテル事業を開始。(リリース)
土地の取得から開発・建設、竣工後の引き渡し、管理・仲介等を一気通貫で行っています。
▼海外事業のビジネスモデル

また中期経営計画の成長戦略の方針としてベトナムでの住宅関連事業展開ということにも触れられています。
HIYORI GARDEN TOWER:ダナンの中心部にある日本品質のコンドミニアム
ダイビル株式会社

会社名 | ダイビル株式会社 |
所在地 | 大阪市北区中之島3丁目6番32号 ダイビル本館 |
設立 | 1923年(大正12年)10月15日 |
資本金 | 12,227,847,277円 |
事業内容 | 不動産の所有、経営、管理および賃貸借 |
ダイビル株式会社は、ビル管理に必要な「設備」「清掃」「警備」をグループ内に保有しているビル運営会社です。大阪の中之島に本社があります。
現在、東京・大阪・札幌の都心部に計29棟のオフィスビル・ホテルビルなどを所有・賃貸しています。2012年1月にベトナム・ホーチミン、2014年12月にハノイにオフィスビルを取得し、2020年にはオーストラリア・シドニーにもオフィスビルを新たに竣工。
日本で培ったビル経営ノウハウを海外でも展開しています。国内の事業については別記事で深ぼっているので、そちらをご覧ください。

物件名 | 所在地 | 規模 | 竣工時期 | 敷地面積 | 延床面積 |
---|---|---|---|---|---|
サイゴンタワー | 29 Le Duan Boulevard, District1, Ho Chi Minh City, Vietnam | 地上18階・地下2階 | 1996年12月 | 1,930m2(584坪) | 17,986m2(5,441坪) |
コーナーストーン・ビルディング | 16 Phan Chu Trinh Street, Hoan Kiem District,Hanoi, Vietnam | 地上 14 階、地下 3 階、塔屋 1 階 | 2013 年 6 月 | 4,942 m2( 1,495 坪) | 48,494 m2(14,669 坪) |
株式会社タカラレーベン

会社名 | 株式会社タカラレーベン(MIRARTHグループ) |
所在地 | 東京都千代田区丸の内1-8-2 鉃鋼ビルディング16階 |
設立 | 1989年8月 |
資本金 | 400百万円 |
事業内容 | 新築分譲マンションの企画・開発並びに販売、不動産流動化事業、賃貸事業、流通事業 |
タカラレーベンは、ベトナムやタイなど東南アジアを中心に、海外の地域活性化・都市の発展に貢献する取り組みを行っています。
大規模マンション開発や現地企業との提携によるリノベーション、複合型分譲マンションの開発も手掛けています。
ベトナムでは2018年、ハイノに駐在員事務所を開設し、ハイフォンで「THE MINATO RESIDENCE」分譲マンションプロジェクトの開発に着手しています。
ハノイ駐在員事務所:Lot C2, 9th Floor, CDC Building, 25 Le Dai Hanh Street,Le Dai Hanh Ward, Hai Ba Trung District, Hanoi city, Vietnam.
マンション名 | 所在地 | 規模 | 戸数 | 敷地面積 | 延床面積 |
---|---|---|---|---|---|
THE MINATO RESIDENCE | Lot B (CT1 & CT2) of Lach Tray Riverside Urban Area Project complex, Vinh Niem Ward, Le Chan District, Hai Phong City | 2棟・26階・駐車場 | 924 | 12,635㎡ | 17,986m2(5,441坪) |
西日本鉄道株式会社

会社名 | 西日本鉄道株式会社 |
所在地 | 福岡市博多区博多駅前三丁目5番7号 |
設立 | 1908年12月17日 |
資本金 | 261億5,729万円 |
事業内容 | 鉄道および自動車による運送事業、利用運送事業、航空運送代理店業、通関業、不動産の売買および賃貸業、ホテル事業、その他 |
にしてつグループは福岡市に拠点を構える企業。
中核は鉄道事業やバス事業をはじめとする運輸業ですが、これに付随する事業として、流通や物流業、そして不動産業を手掛けています。巨大グループなので、ここでは海外不動産に焦点を絞って紹介します。
2015年のベトナム・ホーチミン市での第一号案件を皮切りに、ベトナム・インドネシア・タイ・フィリピン・アメリカで住宅開発を展開しています。
西日本鉄道は自社のオウンドメディア「エヌカケル」も運営しており、実際に現地で事業をされる際の課題をリアルに知ることができます。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
冒頭で述べた通り、阪急阪神不動産との共同プロジェクトです。
事業名 | 所在地 | 住宅戸数 | 竣工時期 |
---|---|---|---|
FLORA -ANH ÐÀO-フローラ アンダオ | ホーチミン市9区 | 500戸 | 2016年 |
FUJI RESIDENCEフジ レジデンス | ホーチミン市9区 | 789戸 | 2017年 |
FLORA -KIKYO-フローラ キキョウ | ホーチミン市9区 | 234戸 | 2018年 |
MIZUKI PARKミズキ パーク | ホーチミン市ビンチャイン県 | 約4,000戸 | 2019年〜 |
Akari Cityアカリ シティ | ホーチミン市ビンタン区 | 約5,200戸 | 2021年〜 |
住友林業株式会社

会社名 | 住友林業株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目3番2号(経団連会館) |
設立 | 1948年2月20日 |
資本金 | 50,064百万円 |
事業内容 | 資源環境事業・木材建材事業・海外住宅・建築・不動産事業・住宅事業・生活サービス事業 |
住友林業株式会社といえば木材・建築のイメージが強いですが、実は海外住宅・不動産業で50%の割合があります。
また、経常利益の構成費においても83%が海外住宅・不動産と非常にウエイトが高いことがわかります。(同社のセグメント別売上高構成費より)住友林業は「海外住宅・不動産事業」を行っており、タイ・ベトナム・香港・中国・インドネシアに進出しています。
ベトナムにおいては、ホーチミン市7区の高級住宅街フーミーフンエリアで事業を行っています。現地大手デベロッパー及び日系企業と共同で日系企業初めてとなる、総戸数約2,400戸の分譲マンション「ミッドタウン」の開発を行っています。
東南アジア有数の大規模不動産開発エリアです。
ミッドタウンプロジェクト→リリースによると、大和ハウス工業・野村不動産・住友林業の3社でのプロジェクトです。リリースは8年前のものです。
株式会社三栄建築設計

会社名 | 株式会社三栄建築設計(MELDIA GROUP) |
所在地 | 東京都杉並区西荻北2-1-11三栄本社ビル |
設立 | 1993年9月29日 |
資本金 | 1,340,150千円 |
事業内容 | 戸建分譲事業 注文住宅・請負事業 賃貸収入事業 |
メルディアグループは三栄建設設計を中心に、すまいや暮らしに関わる事業をグループ内で完結させることができる住宅総合生産グループ。コア事業は戸建ての分譲住宅の供給で、首都圏・中京圏・関西圏を中心に年間2千棟を超える住宅を供給しています。海外においては、アメリカ、そしてベトナムで事業を行っています。
2016年から本格的に市場調査やパートナー候補先探し・開発事業投資を行い、2018年12月末には8つのプロジェクトを実施。ベトナムの不動産販売会社ネットランド社と資本業務提携も行い、コンサルタント業務も開始しています。(ニュース)
実際にはホームページを見ていただくとより具体的にイメージが湧くと思いますが主要プロジェクトを以下列挙します。
▼ベトナム事業専門のホームページです。
事業名 | 種別 | 所在地 | 戸数 | 延床面積 | 敷地面積 |
---|---|---|---|---|---|
Ascent Garden Home | 複合施設 | ホーチミン市 | 532戸 | 49,500㎡ | 10,076㎡ |
Ascent Plaza | 複合施設 | ホーチミン市 | 348戸 | 74,506㎡ | 4,665㎡ |
LDK Hotel | Boutique Luxury Hotel | ホーチミン市 | 56部屋(地下2階、地上8階) | 3,437㎡ | 254㎡ |
MELDIA HANOI Leadvisors Tower | オフィスビル | ハノイ市 | ー | 30,498.3㎡ | 3,990㎡ |
Hanoi Westlake Hotel | 5つ星ホテル | ハノイ市 | 210部屋 | 20,430㎡ | 3,739㎡ |
Nha Trang Luxury Apartment | 複合施設(マンション+商業施設) | ニャ・チャン市 | 1324戸数 | 204,173㎡ | 11,115㎡ |
株式会社オカムラホーム

会社名 | 株式会社オカムラホーム |
所在地 | 千葉県八千代市村上南2-16-25 |
設立 | 平成7年12月22日 |
資本金 | 86,682万円(資本剰余金84,182万円含) |
事業内容 | 建築総合請負業、宅地建物取引業、一級建築士事務所、不動産コンサルティング |
株式会社オカムラホームは、千葉県八千代市日本社をおく不動産会社です。調べていて一番気になっている企業さんです。
注文・分譲住宅建築はじめ、リノベーション・リフォームや不動産コンサルティング・仲介など不動産全般で事業を行っています。ベトナムにおいては2014年「OKAMURA VIETOHOME」を設立しました。
2015年4月には初のプロジェクトとしてビンズン省に住宅建設を開始しました。
2016年にはベトナム大手のゼネコンHOA BINH CONSTRUCTION & REAL ESTATE CORPORATION(ホアビン建設不動産株式会社)グループと新たなパートナーシップを結び、大阪のサンヨーホームズ株式会社を加えた3社で合弁会社「オカムラサンヨープロパティコーポレーション」を設立しました。
不動産仲介・販売、プロパティマネジメント・クリーニングサービス・セキュリティなどを行われています。
ベトナム全国区で業界トップシェアを目指しています。
JETROのホームページで進出時のエピソードや経緯が紹介されています。
株式会社フジケングループホールディングス

会社名 | 株式会社フジケン |
所在地 | 愛知県岡崎市戸崎町藤狭1−9 |
設立 | 昭和47年2月 |
資本金 | 6000万円 |
事業内容 | マンション事業・戸建分譲住宅事業・注文住宅事業・ビル建設事業・リゾート事業 |
株式会社フジケンは愛知県でマンション事業や戸建分譲住宅事業を行う会社です。1972年に富士建設株式会社として設立され、1989年に社名変更しました。
2015年に、ベトナムハノイにて現地HIMLAM BC社と合弁会社FUJIKEN HIMLAMBC社を設立し、2018年には日本本社100%出資のFUJIKEN VIETNAM社を設立。
2019年3月にはレンタルオフィスFUJI BUSINESS CENTERをハノイで開業しました。こちらでは現地で進出日系企業のスタートアップをアシストしています。
同社はホームページで、ベトナムを選んだ理由を以下のように述べています。
ベトナムは国民の平均年齢が若く、これからの成長が見込まれます。また、親日国であり、日本企業への信頼度が高いことも、フジケン初の海外進出先としてベトナムを選んだ理由です。
出典:ベトナムでの海外事業について
・現地建築戸建住宅
・レンタルオフィスFUJI BUSINESS CENTER
まとめ
以上、ベトナムに進出する日系不動産会社というテーマで記事を書きました。
日本はすでに人口のピークを迎えており、少子高齢化で新築着工数も減少が見込まれます。
海外事業のポテンシャルはありますが、一方政治や経済リスク、歴史も学んでいきたいです。
日本の不動産業界市場は大きく、また課題もたくさんあります。DXや中古住宅流通、リフォーム市場の拡大の余地もあります。
将来どうなるかわからないので、海外も目を向けて学んでおくことで、不動産業界全体を盛り上げていきたいと思っています。
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